読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

オチケン、ピンチ!! 大倉崇裕著 理論社 2009年

 シリーズ第二弾。
 ネタばれになってるかな、すみません;

 大学入学早々に、廃部寸前の落研落語研究会)に無理矢理入部させられた越智健一。そこで待ち受けていたのは、浮世離れした落語の天才・岸と、万事爽やかな武術の達人・中村という風変わりな先輩二人。
 部員が3人を切ったら自動的に廃部、という規則をなんとか死守しているオチケンだが、勢力拡大を狙う他のサークルが、その部室を虎視眈々と狙っている。
 そんな中、岸がトラブルに巻き込まれた。酔っ払って寝込んだ東館教室の窓ガラスが割れていたと言う。始末書を書けと迫られるが書いてしまうと退学、しかし同じように濡れ衣を着せられた他部の部員もいるらしい。バードウォッチング部の時間外活動に映像研究会の基材破壊、どちらにも冒険部の影がちらついている。越智は『三枚起請』をヒントに真相に辿りつく。‥『三枚の始末書』

 お笑い研究会のゲリラライブに、若手落語家・松の家緑葉を呼ぶことになった。ところが緑葉は打ち合わせに来たきり、行方不明になってしまう。行方捜しを頼まれた越智は、この頃周囲を騒がせている暴走族集団との関わりあいにも、無理矢理巻き込まれててんやわんや。追いかけっこまでされる羽目になり…。‥『粗忽者のアリバイ』


 通称『東館』の名前の由来にちょっと苦笑。…うん私、東館もガメラ館も知ってるなぁ(笑)。
 何かメインどころ以外のエピソードで色々違和感を感じる話でしたねぇ。
 かる~い気持ちで読まなきゃいけない、と思いつつ、でも退学とか留年とかに対する登場人物たちの気持ちが、軽い感じでつらつら出てくるのが何だか引っかかって仕方ありませんでした。いや、お話なんだからと割り切った方がいいんですけどね、留年したとして学費出すのは親だろう、私学だし下宿もしてるし、親の気持ちも考えろよ、って感じで。…考えがもう学生寄りでは読めなくなってるなぁ(苦笑;)。
 謎解きもそれ自体はともかく、特に第一話の動機の面で首を傾げてしまいまして。いや、巻き込むものが多すぎるだろう、先輩のために何の関係もない三人もの人を退学に追い込もうとする、ってさぁ。カンニングするなら答えを机に書く、程度でいいじゃん、とか思ってしまって。
 するすると読み易くはあったのですが。…どうも捻くれてるなあ;