読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

眠り姫とバンパイア 我孫子武丸著 講談社ミステリーランド 2011年

 ネタばれになってるかもしれません、すみません;

 荻野歩実が家庭教師を引き受けた相手は、ちょっと難しそうな小学五年生の女の子・相原優希だった。
 保険会社で働く母親との二人暮らし、父親は三年前に交通事故で死んだらしい。ところが優希は父親とメールをし、母親に隠れて会ったのだと言う。父親を恋しがる少女が見た幻想なのか、それとも偽者が父親を装って優希に会いに来ているのか、その場合その目的は。しかも優希は父親はバンパイアになったのかもしれないとも思っているらしい。
 何故優希はそう思い込むようになったのか、それとも本当に父親はバンパイアになって現れたのか。歩美は優希の元を訪れるという、父親の姿を待つ。…

 我孫子さんの新作は久々のミステリーランド推理小説と言うにはちょっと無理のある展開ではないかしらんとは思いましたが、するする楽しく読めました。
 父親らしき人のメールアドレスを手に入れたくだりとかはすごく理詰めなんですよね、だけど母親が父親の姿が見えない理由とかはちょっと都合良すぎじゃないかなぁとか、それが歩美先生に気付けることかなぁとか。
 このまま末永く幸せに暮らしました、ってなるかなぁというのも色々大変そうな気がしましたしねぇ。優希はともかく、お母さんの方が。女の人は一度見切り付けると、ってのはよく聞く話ですし。お父さん、頑張って償ってね(苦笑;)。
 さて、執筆予定陣の中で発刊されていないのは恩田さんだけになりました。いつになるのかな、ずっと楽しみにしてるんですが。