読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

エースをねらえ! 6~8巻  山本鈴美香著 中公文庫コミック版

 6巻は春休み、ひろみと宝力冴子はオーストラリアへ遠征。大学受験を終えた他のメンバーも後から合流して、オーストラリアのレベルの高さに驚愕する。最終日、ひろみは藤堂と対戦。一球一球へ込める想いを自覚する。
 高校三年生になって7巻、ひろみは後輩の英とダブルスを組み、改めてお蝶夫人の偉大さを思い知る。優勝候補と目されていた宝力冴子は自身の恋愛感情に振り回されて調子を崩し、インターハイはシングル、ダブルス共に岡ひろみ率いる西高が優勝。ひろみは変わり果てた冴子のプレイを見て動揺し、宗方に救いを求める。
 オーストラリアでひろみのプレイを見たジャッキー・ビント選手が、ひろみとペアを組みたいと申し入れて来る。一足先にその意向を汲み取っていたお蝶夫人は、自分から離れて行くひろみに心中複雑ながらも尽力を惜しまない。藤堂や尾崎も、後輩たちのための礎になる決意をする。
 8巻、庭球協会主催の各国のジュニアたちを招いての国際試合。雰囲気に呑まれて思うように力を発揮できない日本勢の中、一人気を吐くひろみ。優勝こそ逃したものの、他国の選手や観客にその存在をアピールする。
 続いてアメリカでの試合が決まり、宗方はひろみと藤堂の交際を許す。渡米を目前にして宗方は倒れ、帰らぬ人となる。…

 主人公の岡ひろみ本人ではなく、周りの人の方が魅力的なんだな。

 「先駆者はつねにすて石だよ」 
 「夢をすてるんじゃない」「おれたちの夢を おれたちの手だけでかなえようというこだわりをすてるんだ」
 「夢はかないさえすればいい」「勝つのはおれたちでなくてもいい」

 …いや、なかなか言えませんよ、この悟りの開き方(笑)。筆頭は勿論宗方コーチですけれど。
 お蝶夫人の葛藤とか宝力さんの生い立ちとか、結構細かく書かれてたんだなぁ。この頃の大学生は大人だよ、と大学祭の様子を見て思いました。
 宗方コーチへの藤堂さんの台詞
 「まずあなたが見いだしてそして ぼくが気づきました」「まず…あなたが愛して ぼくが愛しました」
 「あなたが 彼女の中にはいってとわに生きるなら……」「ぼくは… 彼女をつつんで命あるかぎり……」
 …どこかで似たようなことを、と思ったら『めぞん一刻』ですね。惣一郎さんの写真に、五代君が「あなたごと響子さんを貰います」って言ったんだ。あの台詞も感動したっけ。
 さて、案外早くコーチは死んだんですね。この後確か、宗方コーチのライバルだったお坊さんが出て来るんでしたよね。…でも終わり方は相変わらず思い出せないなぁ;