読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ゴーストハント③ 乙女ノ祈リ 小野不由美著 メディアファクトリー 2011年

 やっぱりまいさんにお借りしました、まいさん本当にありがとう♪
 シリーズ三作目。1990年に講談社X文庫ティーンズハートから出版されたホラー少女小説『悪霊がいっぱいで眠れない』を大幅リライトの上復刊したもの。
 ネタばれあります、すみません;

 
 「この学校の三年生にいるの。超能力少女が」
 狐狗狸(こっくり)さんによる狐憑き、美術準備室に出る幽霊、陸上部室のポルダーガイスト現象、坐ると事故に遭う席。SPRへの立て続けの依頼は、すべて女子高・私立湯浅高校からのものだった。学校へ赴いたナルたちは、超能力を使うという少女に出会う。彼女が放った呪いの言葉とは? 尋常ではない数の異常現象。原因を追うナルと麻衣の前に立ちはだかる、何者かの邪悪な意思!
                                           (帯文より)


 麻衣の人懐っこさ、人に対する心配りが再認識できる一冊。ナルをやり込める遣り取りもあったりして、ああ、本当にいい子なんだ、と今さらながら気がつきました。
 旧作では学校の先生がとにかく「悪者」で。小野さん、学生時代に嫌な先生にでも当たったのかしらと思いきや、リライト版は学校側の事情も描かれていました。こういうのはいいですね、どちらの理由も分かれば相手を思いやることもできやすい。
 学校の怪談の浮き沈みというか相互作用のメカニズム、面白かったです。妙に納得しちゃうなぁ(笑)。喋り方に特徴のある演劇部部長・中澤さんがいい味出してましたね~。不思議に対するあのスタンスは、次から出て来る安原少年といいコンビになるような気がする(笑)。今回限りの登場人物でしょうけど。
 結局鍵を曲げたのは誰だったのかな、沢口さん本人か笠井さんか、産砂先生か。個人的には産砂先生だったのではないかな、という気がしています。
 さて、次は安原少年登場だ!