読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

エースをねらえ! 1~5巻  山本鈴美香著 中公文庫コミック版

 連載は1972年から開始されたそうで。
 何か今さらですが、図書館に5巻まで並んでたので借りてしまいました。アニメは見てぼろぼろ泣いたんですけど、ドラマも見てぼろぼろ泣いたんですけど(笑)、原作は読んだことがなかったんですよね。兄の影響で少年漫画から(しかも正統に手塚治虫から)入った私には、あのまつ毛ばさばさの絵がどうしてもなじめなくて; ベルばらも成人してから読んだもんなぁ。

 一巻は主人公・岡ひろみが宗方コーチに見いだされて、一年生なのに地区大会選手に選ばれ、団体戦一回戦に勝つまで。
 二巻ではひろみは関東大会、お蝶夫人とダブルスを組んで勝ち進む。宗方コーチの生い立ちや加賀のお蘭との関係が明かされるのもこの巻。
 三巻、ダブルスで関東大会優勝。日本庭球協会の“全日本ジュニアチーム”の計画が発表され、一次メンバーに選ばれる。先輩の藤堂さんへの恋心が本格的になっていくのもこの辺りから。
 四巻、第二次の選抜試合で、ひろみは加賀のお蘭、お蝶夫人と対戦。負けはしたが将来性が買われて正式メンバーに選ばれ、五巻では後輩を教えることにより「教える者」の苦悩を学ぶ。


 「おお、覚えてる覚えてる」という名台詞目白押し。

 ダブルスを組むお蝶夫人に、
宗方「お蝶はよく岡をリードすること」 
お蝶夫人「…できるとお思いですか?」
宗方「もちろんだ」
お蝶夫人「ではやりましょう」

 …高校生じゃねぇよ(笑)。
 
 ひろみに対して
 「負けることをこわがるのはおよしなさい!」「たとえ負けてもあたくしはあなたに責任をおしつけたりはしない」「それより力をだしきらないプレイをすることこそをおそれなさい!!」
 これを池田昌子さんだったり榊原良子さんだったり、もうプリンセスボイスというかクイーンボイスというか、品格と威厳と知性を備えた声を持つ、名立たる女性声優さんが演じたんですよね~。もうかっこいいったら(笑)。
「おってきなさい ひろみ」「あたくしは永遠にあなたのまえをはしる」ですもんねえ。

 女性声優さんはきっと気持ちよく言える台詞が多かったと思うんですが、男性声優さんはどうだったんでしょう。
 宗方コーチがひろみに
「おまえはもうおれの手をとった」「同時にふたりの男の手はとるな」「おれは はなさない」「お蘭よりお蝶よりほかのだれよりおまえをえらんだのだ」「はなさない!」
 私が覚えているのは野沢那智さんバージョンですねぇ。多少は気恥ずかしかったんでは…(笑)。
 藤堂さんへ
「男なら 女の成長をさまたげるような愛し方はするな!」

 …これ、作者いくつの時に描いたんだ??
 
 ラケットを隠したり靴に画鋲が入ってたり好きな相手と自転車でぶつかったり、今ではパロディに使われるような描写もしっかり存在(笑)。試合場面にしろ特訓場面にしろ具体的なエピソードがあまりなくて、テニスしているポーズと「パーン」「パーン」の効果音だけ、というのもこの時代ならではのような気が…。それにしても、ラケットはどこから見つかったんだ??
 絵はやっぱりあまり好みの絵ではないんですが、面白い作品は面白いんだなぁと。ただ私、アニメの方でも最後覚えてないんですよね。コーチの代わりにお坊さんが出て来て、どうなったんだったけ。
 続きが読めますように。