お釈迦様もみてる～S-キンシップ 今野緒雪著/ひびき玲音イラスト 集英社コバルト文庫 2010年

　シリーズ6冊目。11月、学園祭が終わってからの出来事。

　月光先輩が腹痛を訴えて病院に担ぎ込まれた。でも実際に盲腸の手術をしたのは日光先輩。月光先輩は登校して来ても元気がなく、心配になった祐麒が授業をさぼって付添うほど。
　入院している月光先輩のお見舞いにと、アリスは千代紙で鶴を折る。その千代紙を貰って、アンドレ先輩は肺炎で入院している祖母のお見舞いに行き、高田鉄は母親の誕生日に一輪の山茶花を贈る。小林はまだ幼い弟の宿題を見てやって、アリスは姉達とガールズトークを繰り広げる。
　コンビネーションが悪くなっていた日光・月光両先輩も、月光先輩が続けて盲腸炎にかかったことで元に戻った。祐麒たちはほんの少し、家族の大切さを思う。…

　他、アンドレ先輩と柏木先輩の幼い出会いを描いた短編『アンドレになった日』収録。

　ああ、本家『マリみて』の『黄薔薇革命』の頃の話なのね、と思いつつ。
　日光・月光先輩は、いずれ恋人とか出会えるのかしら。同じような境遇の双生児の彼女とかがいたらいいんだけど、そうそうは見つかり難そうだしなぁ。
　柏木先輩は小さい頃から「柏木先輩」、いい子だったのねぇ。フリルのついた服を男の子に着せる、ってのはどうかと思うけど、柏木先輩も嫌がることなく受け止めていたようです。…う～ん、反抗期はなかったのかしら、問題ある気がしないでもない（苦笑；）。