読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

心霊探偵八雲 SECRET FILES 絆  神永学著  文芸社  2007年

 八雲の過去が語られるシリーズ番外編。短編二本収録。

 それぞれの願い:
 八雲の通う中学校で夜、肝試し中に、女子学生が霊に憑かれてしまった。担任教師・高岸明美はシングルマザーで、かつて一心が家庭教師をしていた相手。一人ぼっちで誰とも打ち解けようとしない八雲を気にして一心と会ううち、再び仄かな想いが芽生えてくる。
 八雲なら女子中学生を救えるのはないか。コンプレックスでしかない赤い目を活用できるのではないか。明美の言葉に、八雲は本当にそれでいいのか尋ねる。その頃警察には、無免許の産婦人科の匿名密告情報が入っていた。

 亡霊の叫び:
 公園で連続殺人が行われたらしい。生きているうちに背中を切り刻まれ文字を彫られた女と、口を針金で縫われた女の死体が上がった。ポニーテールの女子学生の幽霊の噂も流れる中、後藤は八雲に、事件解決への協力を要請する。…

 八雲と後藤刑事、妹の奈緒との出会いが語られる一冊。
 …お父さん、一体何人襲ってるんだか; それだけ自分の予備を作りたかった、ってことでしょうか。奈緒ちゃんにも出生の秘密があったんですね~。本編で明美さんが見当たらない以上、彼女が最後には鬼籍に入るのは暗黙の了解ってことで、そのあたりはまぁ仕方ないですね。
 過去の八雲と現在の八雲がさして変わりないように思えたのは私だけかしら; いや、作者が変わったと言ってるんだから変ってるんでしょう! 多少無理矢理納得しつつ、次回に期待でございます。