読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

MAMA 紅玉いづき著 メディアワークス電撃文庫 2008年

 紅玉いづき、デビュー二作目。
 『MAMA』と後日談『AND』二編収録。
 ネタばれになってるかもなぁ、すみません;

 MAMA:
 海沿いの王国ガーダルシア。生粋の魔術師の家系に生まれた少女・トトは、だが魔術の才に恵まれなかった。神殿の学舎で落ちこぼれと蔑まれ、憐れまれながら孤独な生活を送っていたある日、トトは神殿の書庫から自分を呼ぶ声を聞く。果たしてそこには、数百年前に封印されたという〈人喰いの魔物〉が眠っていた。
 〈人喰いの魔物〉アベルダインに、トトは耳を喰われてしまう。魔物はかつての犠牲者の耳だけを喰い損ねており、そのため新たな耳を求めていた。トトは不思議な繋がりができたアベルダインに、異国の昔話から「ホーイチ」と言う新たな名前をつける。真名は合致し、トトは魔物を隷属させてしまった。以前喰らった少年の意識を深く持つホーイチは、トトに母親――「ママ」の姿を見る。
 十年後、トトはガーダルシア王国の外交官として頭角を現していた。ホーイチに喰われた耳には魔力が宿り、どの国の言葉も聞き取れるようになっていた。末姫のティーランとも親交を結び、名声を手に入れるトト。魔術師の最高位・尊師の次期候補としてその名が囁かれるようにもなって、トトの周りはきな臭くなっていく。トトを殺してホーイチを手に入れようとする相手からホーイチを守るため、トトは自分の中にホーイチを封印する。彼女を守るのは常にホーイチだったのに。
 その頃、トトは異国の武人・ゼクンと出会う。お互いに惹かれあう二人が、ホーイチには面白くない。トトを守りたいと言うゼクンは、やがてトトの命を狙う魔術師の凶刃に倒れる。死を待つばかりのゼクンに、ホーイチは取引を持ちかける。…
 
 AND:
 ガーダルシアの王宮から、ダミアンは赤い耳飾りを盗み出した。強い魔除けであると言うその秘石は、ダミアン以外の誰も触れられず、夜毎ダミアンに過去の夢を見せる。息子を守ろうとするが果たせない母親の夢。ダミアンはその耳飾りを元の持ち主に返すため、妹・ミレイニアと共に東に向かう。そこにはかつて、ガーダルシアの「天国の耳」と綽名された外交官、稀代の魔術師が隠れ住んでいる筈だった。…

 二作目は、ちゃんと「電撃文庫」な表紙だったなぁ(笑)。
 孤独な魂が寄り添って、お互いがお互いを支えあいながら縛りあう。もう一人、大切に思える第三者ができて、後ろめたさを覚えるトト。ホーイチにはそれでもよかったのに。
 耳を返されて、トトは言葉には困らなかったのかな。それともゼクンも、ガーダルシアの言葉を喋れるようになってたんだろうか。
 この一冊で終わる作りが嬉しい。最後はやっぱりハッピーエンド、だってライトノベルだもんねぇ(笑)。