英国での出版は1995年、でも作者のメモによると1966年には書かれていたとのこと。
百年以上前の英国。今より貧富の差が激しく階級差がはっきりしていたこの時代、ある程度裕福な農場主・ホーンビー家は何とも中途半端な存在。16歳のセシリア・ホーンビーとその弟アレックスは、父親の命令で貴族のコーシー卿の子供たちのご機嫌を取らねばならず、何とも憂鬱だった。
その日、セシリアはお高くとまった家庭教師をクビにして、父親に怒られたばかりだった。夜、台所で縫い物しながらアレックスの勉強を見てやっていると、見知らぬ若い男が家を訪ねて来た。中世の騎士のような格好をして、ロバート・ハウフォース卿と名乗る。叔父殺しの汚名を着せられ、逃げている途中だとか。この地に伝わる伝説の死者の国ファレーフェルから来たらしい青年は、一晩の宿を借りたあと姿をくらませてしまう。
不思議なことは次々と続く。オレンジのマントを翻し馬に乗って逃げるロバート、それを追う騎士が目撃され、アレックスは父親を亡くした癇癪もちの少年と殴り合いの喧嘩をした。コーシー家のパーティーに出るのが嫌になった二人は、こっそりファレーフェルへと続く道、島から海の向こうへ広がる流砂の中に隠れた道に馬を乗り入れる。
伝説の地で二人はゲルン伯コンラッド・タワーウッドに捕われてしまう。引きずり出されたのは大公エヴァラードの前。何とこの間取っ組み合いをした少年だった。別々に監禁された後、セシリアはロバートに助け出され、アレックスはエヴァラードと共に、タワーウッドの姦計によりエンドウェイト城の地下牢に閉じ込められてしまう。
地下牢で誤解を解き、親友となるアレックスとエヴァラード。セシリアはロバートとタワーウッドの戦いに巻き込まれ、ロバートと逃亡していた。
一方、コーシー家の子供・ハリーとスザンナはパーティーに来なかったアレックスとセシリアを心配し、やはりファレーフェルへの道を辿る。偶然大公の行方を捜すダーロン卿と出会い、エンドウェイト城のアレックス達を救い出す。
そのままロバート達を追うアレックス一行。ロバートはタワーウッドに追いつかれ、今まさに殺されようとしていた。…
百年以上前の英国。今より貧富の差が激しく階級差がはっきりしていたこの時代、ある程度裕福な農場主・ホーンビー家は何とも中途半端な存在。16歳のセシリア・ホーンビーとその弟アレックスは、父親の命令で貴族のコーシー卿の子供たちのご機嫌を取らねばならず、何とも憂鬱だった。
その日、セシリアはお高くとまった家庭教師をクビにして、父親に怒られたばかりだった。夜、台所で縫い物しながらアレックスの勉強を見てやっていると、見知らぬ若い男が家を訪ねて来た。中世の騎士のような格好をして、ロバート・ハウフォース卿と名乗る。叔父殺しの汚名を着せられ、逃げている途中だとか。この地に伝わる伝説の死者の国ファレーフェルから来たらしい青年は、一晩の宿を借りたあと姿をくらませてしまう。
不思議なことは次々と続く。オレンジのマントを翻し馬に乗って逃げるロバート、それを追う騎士が目撃され、アレックスは父親を亡くした癇癪もちの少年と殴り合いの喧嘩をした。コーシー家のパーティーに出るのが嫌になった二人は、こっそりファレーフェルへと続く道、島から海の向こうへ広がる流砂の中に隠れた道に馬を乗り入れる。
伝説の地で二人はゲルン伯コンラッド・タワーウッドに捕われてしまう。引きずり出されたのは大公エヴァラードの前。何とこの間取っ組み合いをした少年だった。別々に監禁された後、セシリアはロバートに助け出され、アレックスはエヴァラードと共に、タワーウッドの姦計によりエンドウェイト城の地下牢に閉じ込められてしまう。
地下牢で誤解を解き、親友となるアレックスとエヴァラード。セシリアはロバートとタワーウッドの戦いに巻き込まれ、ロバートと逃亡していた。
一方、コーシー家の子供・ハリーとスザンナはパーティーに来なかったアレックスとセシリアを心配し、やはりファレーフェルへの道を辿る。偶然大公の行方を捜すダーロン卿と出会い、エンドウェイト城のアレックス達を救い出す。
そのままロバート達を追うアレックス一行。ロバートはタワーウッドに追いつかれ、今まさに殺されようとしていた。…
初期作品だけあって「めまいのするほど複雑なプロットはないけれど、読みやすい物語になっている」そうで。…うん、この位でもいいや。ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作品はオチが理解できない時もあるから(←こらこら;)。
元々はシリーズ物の一篇として考えられていたものと言うことで、やっぱりこう言うのは『ナルニア国』の影響あるのかな、と思ったり。読んでみたい気もするけれど、作者本人が「今では出版に値しない」と思ってるわけだから複雑です。
表紙は佐竹美保さん。この人の絵は本当、バタくさくて翻訳物に似合う。…でも日本作家ものの挿絵は今いちなんだよなぁ。何とも不思議。
元々はシリーズ物の一篇として考えられていたものと言うことで、やっぱりこう言うのは『ナルニア国』の影響あるのかな、と思ったり。読んでみたい気もするけれど、作者本人が「今では出版に値しない」と思ってるわけだから複雑です。
表紙は佐竹美保さん。この人の絵は本当、バタくさくて翻訳物に似合う。…でも日本作家ものの挿絵は今いちなんだよなぁ。何とも不思議。