読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ロマンス小説の七日間 三浦しをん著 角川文庫 2003年

 遠山あかりは28歳の翻訳家。同棲中の矢野神名は会社を辞めて来るし父親は右腕を骨折するし、イライラは募るばかり。ノートパソコンを抱えてあかりは実家とアパートを往復し、鬱憤を晴らすように翻訳中の小説を改竄してしまう。
 ハーレクインばりの中世英国騎士道ロマンス小説、ヒロインの女領主アリエノールといつまでも幸せに暮らすはずだった騎士ウォリックは、オリハルコンの剣と美しい妻、豊かな領地を狙う宮廷貴族ハロルドに殺され、死ぬはずだったウォリックの親友シャンドスは悲壮な決意のアリエノールと結ばれる。
 締め切りは一週間後に迫っているのに筆は止まらない。神名はネパールに行くと言い出すし、行き着けのご飯屋さん「たんぽぽの汁」のアルバイトまさみちゃんは思わせぶりな相談をあかりに持ち掛けて来る。
 シャンドスとアリエノールの行く末はどうなるのか。あかりの気分で、物語は書き換えられて行く。あかりは神名との関係にどんな答えを見つけるのか。…

 現実(?)の恋の行方より「中世英国騎士道ロマンス小説」の方が続きが気になりました(笑)。つくづく恋愛小説に向いてないなぁ、私。…って、こっちも一応恋愛小説か、濡れ場もあったし(笑)。
 表紙のこなみ詔子さん、いいですね~。後書きで自分の書いたものを冷静に分析する三浦さん、すごいなぁ(笑)。