読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

蟹塚縁起 梨木香歩・著/木内達朗・絵 理論社 2003年

 真夜中。とうきちが目覚めると、大勢の蟹が家の床下を通って、村の名主の家に向かっていました。
 とうきちは昼間、沢蟹を殺生していた名主の息子を咎め、それを逆恨みした息子の訴えをまるごと信じた名主に牛をとられていました。
 どうやら蟹が恩返しに来てくれたようです。夕方には女の人の姿をとって炊事をしてくれたばかりでした。
 「…まさか名主の命を奪ってはおるまいな」
 心配になって名主の家に行ってみると、蟹は二手に別れ、一手は牛を解き放とうとしており、一手は錆びた刀を掘り返そうとしていました。蟹ととうきちと名主とは、前世からの因縁に縛られていました。…

 梨木さんの絵本。
 でもこれ、子供向けじゃないなぁ。「六部」なんて言葉が何の説明も無く出てくる。一応昔話の体裁は取っているんですが、内容かなり重いし。
 …なのに、名刀「同田貫正国、九尺五寸」が出てきた段階で思わず笑ってしまいました。何故ならハマりにハマったゲーム『風来のシレン』の名刀・どうたぬきを思い出したから(笑)。…鍛えに鍛えたよなぁ(しみじみ)。…だめだなぁ、素直に読もうよ;