読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

マリア様がみてる~未来の白地図 今野緒雪著 集英社コバルト文庫 2006年

 「マリみて」シリーズ22作目。試験休みから終業式、クリスマスイブまで。
 長編と短編一本ずつ。

 試験休み、祐巳へ柏木から電話が来る。瞳子が親とけんかして家を飛び出したらしい。乃梨子や可南子に連絡を取ろうとした所で、弟・祐麒瞳子を連れて帰って来る。何があったのか瞳子に直接訊けない祐巳。翌日礼を言いにきた柏木は、次に祐巳瞳子の事を尋ねたら、瞳子の家庭の事情を話すと約束する。終業式、薔薇の館のクリスマスパーティに瞳子たちを招待する祐巳由乃は中等部から有馬菜々を連れてきて令たちに紹介する。宴もたけなわ、一人でこっそり帰ろうとする瞳子を追いかけ、ロザリオを渡す祐巳。だが瞳子はそれを拒絶する。
 短編は試験休み中の祥子と令。由乃に妹ができそうな事を察した令は、由乃離れをするためにリリアン以外の大学への進学を決意。決心が鈍らないよう、由乃より先に祥子へ報告する。…

 祐巳ちゃん、瞳子に振られてしまいました。瞳子を不安定にさせている家庭の事情はまだ明かされません。令を振り回していた由乃は今度は菜々に振り回されています。初めてヒトの気を惹かなきゃならなくなった訳で、慣れない作業に大わらわ。頑張ってねー(笑)。
 先日、友人Mっちゃんから訊かれました。「『マリみて』読んでるみたいだけど、面白いの?」「うん、私は好き。週刊連載の少女漫画みたい。文化祭だの体育祭だの細かく書かれてて、よく覚えてるなぁと思うよ」「萌える??」「…それは実際に萌えてる殿方に訊いてもらわないと…;」。
 登場人物が皆、いい意味でお嬢さんなんですよね。ひねくれた所がなくて、乱暴な言葉使いをすることもないし、ちゃんと躾が行き届いている。確かに自分の半径10メートル以内の出来事しか書かれてないけれど、一生懸命誠実に対応してる。可愛いな、こんな妹や彼女がいたらいいな、と思う気持ちは解りますね。きっと癒されます。