読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

闇のなかの赤い馬 竹本健治著 講談社ミステリーランド 2004年

 明治から続くカトリック系高校・聖ミレイユ学園。その中庭で突然の雷に撃たれ、ウォーレン神父が死亡する。目撃者も多かったことから、以来、学園、特に寮には重苦しい空気が立ち込め、晴れる気配がない。やがて第二の惨劇が起きる。サンルームでベルイマン神父の死体が発見されたのだ。死因は焼死。石油など燃料を使った形跡はなく、部屋は密室。雷が落ちた形跡もない。訳が判らず、人体発火の噂まで飛び交い、学園内の変わり者集団・汎虚学研究会部の四人が真相解明に立ち上がる。うち一人のメンバーが夜毎見る荒れ狂う赤馬の夢は事件に関係があるのか、事件前、寮の地下室から洩れていた明かりは何のためなのか。寮の後輩、ツバサ少年と言い争っていた人物は。やがて四人は犯行手段と犯人を突き止める。…

 ミステリーランドのシリーズって、密室題材にする人多いなぁ。みなさん小さい頃、密室の謎解きにわくわくしたのかしら。私にはあまり覚えがない(笑)。
 今回の手段・犯人には驚きました。…よく考えついたなぁ。
 竹本さんの作品は『ウロボロスの基礎論』(多分『ウロボロス偽書』じゃなかったと思うんですが;)しか読んだことありませんでした。何の予備知識もなく読んだけど、虚実入り交じって面白かったなぁ。実は小野不由美ファンは読んで損のない作品。小野さんの描いた漫画が載ってたりします。…しかも結構ウマい。でも、勧めた友人には「私は駄目だった」とも言われました。確かに内輪受けじみた内容ではあるので、受け入れられる人と拒絶反応出る人とに別れるのも解らないではない。
 …この作品も評価別れるかもなぁ。