読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

アリソンⅡ~真昼の夜の夢 時雨沢恵一著/黒星紅白イラスト メディアワークス電撃文庫 2003年

 「アリソン」シリーズ二冊目。ネタばれあります、すみません; 前巻から半年後、東西二国が終戦した冬の話。
 
 アリソンの資金援助を得て、イクス王国への研修旅行に参加したヴィル。同じ頃近くで空軍の演習があったアリソンと、半ば強引に出会う。今や国民的英雄のベネディクトとも再会。アリソンとのデート(?)中吹雪に遭遇、谷間に隠れているような小さな村へ避難する。そこで二人は睡眠薬入りのお茶を振る舞われ、監禁されてしまった。二人を心配して後を追ってきたベネディクトが出会ったのは黒髪の若い女性・フィオナ。彼女は自分の事を、10年前焼死した王家一族の生き残りだと言い、ベネディクトに首都に連れて行って欲しいと頼み込む。丁度自力で脱出してきたアリソン達とも合流、全員で首都に向かう。…
 
 実際の権限を一切持たない王族が、何故皆殺しにされたのか。これは次巻で判るんでしょうか。フィオナがいた村の様子を読んで、連想したのはDQのⅣ。あれも勇者を一村みんなで匿ってましたね(笑)。犯人は10年前の罪を告発されて自棄になってましたが、裁判で有罪にするには証拠不十分な気が…。そのまま放って置いても良かったんじゃないのかなぁ。政治生命は終わるでしょうけど。
 今さらながら気がついたんですが、このシリーズはミステリ仕立てなんですね。細かい伏線を引いてラストに収束する。最初、王国の説明がある一方で「誰か」の拉致計画の描写が書かれる辺り、すっかり騙されました。ヴィルかその友人か、もしかして王子さまなのか??って(笑)。そう言えばあの友達もいい味出してたなぁ。何でヴィルの周りって、悪意無く厚かましい人が集まるんだ(笑)。