初出は1986年。ネタばれあります、すみません;
資産家の息子と、その義理の母の弟が誘拐された。身代金を持ってあちこちを連れ廻された挙げ句、湘南の小島が受け渡しの現場となる。その小島へは細い橋が一本あるだけ、周りは警察に監視されている。だが、お金を持っていった義母は殺され、身代金は無くなった。犯人は忽然と消えてしまった。やがて、弟の方は資産家の別荘で監禁されていたのが見つかり、息子は小島にベンチ代わりにあった岩の下を掘って作った穴の中で死体で発見される。以前から自分を「芸術家」と称し、奇妙なパフォーマンスを繰り返してきた息子の、気まぐれの末の事件かと思われたが…。