乙一氏が自分のHPに書いた日記を一冊にまとめたもの。あら、乙さんエッセイも始めたのかしら、と思ってたらとんでもない。日常であったことだけではなく、そこからふくらませた妄想というか幻想というかまで書いてある。これ、確かに本気にする人いただろうなぁ。私は先にあとがきを読んでいたので最初っからフィクションとして楽しみましたが。そういえば図書館の小説の棚にあったわね。
中途半端な所で終わって「おいおい、書きっぱなしかい、さすが日記ならでは」と突っ込みたくなる日もありましたが(ex:デパートで出口が見つからなくなって等)、後半になるとオチまでちゃんとついてたりしてくるのに妙に感心しました(ex:サチを捜す声の主等)。「今後は本名で本を出す」の記述に「…どこまで本気やろ」と読んでるこっちも戸惑ったり。何かとにかく面白い感性。メロンの皮の使い道とか姪っ子さんへのプレゼントの選び方とか、ちょっと笑わせて頂きました。生後10ヶ月の姪っ子さんが台所の床の上でぐるぐるまわる、っていうのは仰向けになって背中を滑らせてブレイクダンスの一歩手前、って感じでまわることですよね(笑)
そういえば私、あとがきや解説を先に読む癖があります。それで推理小説の犯人バラされたこともあるんだけど、先に読みます。友人には「それは変だ」と言われたけど、そんなにおかしいかしらん。だって本を選ぶ重要要素の一つじゃん?? あらすじだけじゃわかんないと思うんだけど…。