原作は言わずと知れたベストセラー、三浦しをんさんの小説。
三浦さんの作品は、面白いと思いながらも、私には今いち合わない、乗り切れない部分があって、それを私は何となく「粘度が高い」と表現していたのですが、今回、このアニメ見て、ああ、違うのかも、と思いました。
三浦さんの作品は、面白いと思いながらも、私には今いち合わない、乗り切れない部分があって、それを私は何となく「粘度が高い」と表現していたのですが、今回、このアニメ見て、ああ、違うのかも、と思いました。
粘度の差じゃないかもしれない。三浦さんが詳しく書き込んでいる部分と、私が知りたい部分が合致してないのかもしれない。
例えば、原作で私が抱いた違和感の部分。あまりにもあっさり出てしまう公式記録、走の高校時代の出来事への罪悪感のなさ。
アニメではフォームの改造やモチベーションの上げ方等、丁寧な練習場面や、ギフトを与えられた人間の傲慢さとそれに気づくこと、周囲へ目を向けること等々が描かれる。ああ、こういうことだったんだ、とすとん、と理解できました。
アニメではフォームの改造やモチベーションの上げ方等、丁寧な練習場面や、ギフトを与えられた人間の傲慢さとそれに気づくこと、周囲へ目を向けること等々が描かれる。ああ、こういうことだったんだ、とすとん、と理解できました。
ハイジの足の危うさを軋み音で出し、最後の最後で表現される瞳の揺らぎ、膝のアップ。叫び声を入れる訳でもなく、でも痛みが伝わってくる。ハイジは表面上笑みを浮かべたまま、なのに走だけがハイジの異常に気が付く。走に当たるスポットライト、そこを目指すハイジ。お互いがお互いの存在意義を見出す。
お互いがお互いを高め合い、補完していく。いい原作と二次創作(と言うと違うかもなんだけど)の関係だったな、と素直に思いました。
面白かったです。
面白かったです。