アンソロジー集。
人・で・なし 宮部みゆき
夢・を・殺す 宮内悠介
全体的にホラーテイスト、ってでもそれが依頼内容だったようですが。
それぞれに面白かったです、どれも読み易くてするすると読めました。
後味が悪いのはホラーだから仕方ないかな、でも一番悪かったのは薬丸さんの『わたし・わたし』でしたけど。いや、同じ過ちを繰り返しそうな所がね(苦笑;)。学習能力がないのは何だか辛いですね~。
最後の宮内さんの、宮部さんへの繋げ方は成程、と思いましたね。主人公や周囲の人の性格からしてちょっと違和感は感じましたが、でも繋げるならこうだよな、と思いましたよ。
それぞれの作者の言葉も何気に繋がってて、息合ってる感がつくづく感じられる一冊でした。
協調性のまるでない後輩が辞めた日、「僕」は居酒屋で先輩と酒を飲んだ。流れのまま、「僕」は中学生だった頃に遭遇した<人でないもの>について語り始める。宝くじの当選金を元手に手に入れたマイホームのこと、その我儘について。
ママ・はは 辻村深月
小学校の教師をしている「私」は同僚の引っ越しの手伝いをした。そこにあったアルバムの成人式の写真。藤色の着物を着て笑っている彼女は、実際はピンクの貸衣装を来たのだという。「真面目教」の母親の取り決めに悩まされてきた筈だった。
わたし・わたし 薬丸岳
彼が私に50万円を用立てて欲しいという。振り込め詐欺の手先をしていたのにお金を失くし、その上母親が病気なのだとか。くれたダイヤのリングはぶかぶか、でも嬉しかった、代わりにお金をなんとかしようと思うほどに。彼が警察に引っ張られて行った後、彼女が取調室で語った身の上話は…。
スマホが・ほ・し・い 東山彰良夢・を・殺す 宮内悠介
「ゲームを作る」という夢を叶えるため、従兄弟たちと立ち上げた会社は、でも今ではパチンコ機器の下請け仕事で成り立っている。とんでもない作業量の中、それでもいつかまた自分でゲームを作るという目的のために頑張る僕たち、僕が頼りにしていたのは桂と言う名の女性スタッフだった。彼女は素人の頃に僕たちが作ったゲームに憧れてこの会社に入って来たという。…
宮部さんの短編を皮切りに、前作に触発された内容を編んでいくアンソロジー集。東山さんと宮内さんの作品を読んだの初めてじゃないかな。全体的にホラーテイスト、ってでもそれが依頼内容だったようですが。
それぞれに面白かったです、どれも読み易くてするすると読めました。
後味が悪いのはホラーだから仕方ないかな、でも一番悪かったのは薬丸さんの『わたし・わたし』でしたけど。いや、同じ過ちを繰り返しそうな所がね(苦笑;)。学習能力がないのは何だか辛いですね~。
最後の宮内さんの、宮部さんへの繋げ方は成程、と思いましたね。主人公や周囲の人の性格からしてちょっと違和感は感じましたが、でも繋げるならこうだよな、と思いましたよ。
それぞれの作者の言葉も何気に繋がってて、息合ってる感がつくづく感じられる一冊でした。