短編集、3冊目。
最後の一葉
伯爵と婚礼の客
にせ医師物語
荒野の王子さま
相変わらずウィットに富んだ内容、小洒落た演出、意外な結末。ただ文化的な面なのかな、分かりにくい所はあって、ええと、ショップガールが外出先で男性と会うのはそんなにいけないことなの? 不特定多数ではしたない、ってことなのかな。家でもてなす、ってのもなかなか危なさそうな感じがするんですが。
全体的に幸せな気分で終われる話が多くて、これも愛され読み継がれるる理由なんでしょうね。
絵描きの卵スウとジョンジーはワシントンスクエアの屋根裏部屋に同居している。十一月、ジョンジーは肺炎にかかってしまった。ジョンジーは窓から見える蔦の葉に我が身を重ね、最後の一葉が落ちたら自分も死ぬのだという。階下に住むベアマン老人はその話を聞いて、嵐の夜、生涯最高傑作を描く。
愛の使者
公園のベンチに腰掛ける妙齢の女性。一人の背の高い青年が、少年を使者に立て、彼女の誤解を解こうとする。そもそも彼女は彼の何に不信感を抱いたのか。
一ドルの価値
ダーウェント判事の元に脅迫状が来た。逆恨みをした通称「ガラガラ蛇」ことメキシコ・サムが、娘のナンシーを殺すという内容、数日後、ナンシーと共に鶉猟に出かけた婚約者リトルフィールド検事は、見知らぬ男の銃撃を受ける。鶉撃ち用の中の弾は届かない距離からの攻撃、今、ポケットにあるのは先日から担当している偽一ドル銀貨のみ。
天窓のある部屋
パーカー夫人から屋根裏部屋を借りたミス・リースン。その魅力で下宿人たちの多くの心を虜にし、天啓を与えた彼女は、天窓から見える星をビリー・ジャクソンと名付けていた。仕事を失くし、衰弱するミス・リースン。呼ばれた救急車の医師の名はウィリアム・ジャクソンだった。
ブラックジャックの売渡し人
ポーカーにのめり込み、ウィスキーに傾倒している一文無しのヤンシー・ゴリーは、百年前からのコルトレーン家との仲違いごと、ガーヴェイ夫妻に家屋敷を売り渡す。実際、コルトレーンは人格者で、ヤンシーを唯一気に掛けてくれる相手だというのに。
煉瓦粉長屋伯爵と婚礼の客
にせ医師物語
ジェフ・ピーターズがインディアンの呪師ドクター・ウォーフーと名乗って蘇生苦味チンキ剤を扱っていた頃。アンディと組んで、市長の具合を精神療法で治そうと試みる。だが市長の傍らには州の医師会から派遣された刑事が…。
人生の回転木馬
治安判事ウィダップの元にやって来たランシー夫婦は離婚したいと申し出た。慰謝料として5ドルを要求する女房、だが夫はそんな金はないという。その日の夕暮れ、ウィダップは強盗に襲われ、5ドルを奪われた。
釣りそこねた恋人
ビッゲスト百貨店の手袋売り場の売り子・メイシイに首ったけになってしまったカーター。画家で、百万長者で、旅行家で、詩人で、つねに自動車を乗り回しているカーターだが、メイシイを射止めそこねてしまう。口説き文句に使った地名を別の場所に勘違いされて。
心と手
東部行き列車の客席で、魅力的な婦人の前に座ったのは、手錠で繋がった二人の男。どうやら保安官と彼女は顔見知りらしい。
黄金の光
南米コロンビアから武器の買い付けに来たファルコン将軍。親切なケリー氏は武器を用立てて大金を騙し取ろうとするが、将軍が心奪われたのはオブライエン夫人とそのホテルだった。
都会の敗北荒野の王子さま
11歳のレナは、石工宿泊所でこき使われ、童話の本まで取り上げられて、絶望の手紙を書く。親元に届く筈だったそれは、途中強盗に襲撃されて奪われる。さて、その手紙を読んだ強盗の取った行動はレナにはどう映ったか。
都市通信
アゼイリア・アデアと会って寄稿文の出版の話をまとめようとした「私」。馬車の御者には二ドル取られ、でもその二ドルは何故かアゼイリア・アデアの手にあった。しかもしばらくすると、飲んだくれで感じの悪いカズウェル少佐がその紙幣を持っている。急いで彼女との契約をまとめた翌日、カズウェル少佐の遺体が発見された。どうやら誰かと殴り合いの喧嘩をしたらしい。…
いい加減読まなきゃな、と借りた一冊。相変わらずウィットに富んだ内容、小洒落た演出、意外な結末。ただ文化的な面なのかな、分かりにくい所はあって、ええと、ショップガールが外出先で男性と会うのはそんなにいけないことなの? 不特定多数ではしたない、ってことなのかな。家でもてなす、ってのもなかなか危なさそうな感じがするんですが。
全体的に幸せな気分で終われる話が多くて、これも愛され読み継がれるる理由なんでしょうね。