短編集。
ネタばれになってるかも、すみません;
ネタばれになってるかも、すみません;
――あなたの「ヴェネツィア便り」は時を越えて、わたしに届きました。この手紙も、若いあなたに届くと信じます――なぜ手紙は書かれたのか、それはどんな意味を持つのか……変わること、変わらないこと、得体の知れないものへの怖れ。
時の向こうの暗闇を透かす光が重なり合って色を深め、プリズムの燦めきを放つ《時と人》の15篇。
誕生日 アニヴェルセール
岡本さん
黒い手帳
白い蛇、赤い鳥
ヴェネツィア便り
短編、というよりも掌編も多く含んだ作品集。ショートショートではないんですよね、日常風景を描いたというか、ショートショートはオチがある感じだもんなぁ。
連想から連想に繋がって、流れる景色を思い付くまま描写したような作品も多々あり。珍しくホラーもありましたね、『黒い手帳』なんかは久々、北村流「イヤな人」的な感じでした(苦笑;)。
何かでも、すぐ忘れそうなんだよなぁ、こういう短い話は特に;;
時の向こうの暗闇を透かす光が重なり合って色を深め、プリズムの燦めきを放つ《時と人》の15篇。
(出版社HPより)
麝香連理草誕生日 アニヴェルセール
侯爵家に双子の弟として生まれた自分は身体が弱い。反対に、兄は頑強で軍人として活躍している。寿家と輝美、何故この名前が自分たちにつけられたのか。
くしゅん
お互いに遠慮や心遣いがなくなった夫婦。妻は猫に、「かわいいくしゃみの仕方」をレクチャーされる。
白い本
私が誘っても興味を示さなかった催しに、先輩は友香ちゃんと行くという。読まれないまま古本屋に売られた白い歌集に、「読んでさえもらえれば」と私は思う。
大ぼけ 小ぼけ
めったにない珍しい名前の「私」。四十を過ぎて今の旦那に巡り合い、国内旅行と他愛ない会話を楽しんでいる。
道
定年前の夫とその妻の日常。中学の同窓会に出席したり、遠くに住む娘を思ったり、トイレ詰まりを直したり、教師をしている妻の送り迎えを決意したり。
指
不治の眼病の薬となる海辺の茄子を求めて、上総の海へ行く。
開く岡本さん
大切な書類をシュレッダーにかけてしまった私を、フォローしてくれたのは普段目立たない岡本さんだった。どうやら彼には不思議な力があるらしい。なんでもないことでまで彼を頼ろうとしてしまった自分に愕然とするような。
ほたるぶくろ
小さい頃、亡くなった人が身近にいると、小さな鐘の音を聞いた。ほたるぶくろの花がベルになって鳴っているような。
機知の戦い黒い手帳
白い蛇、赤い鳥
妻が家の近くで白い蛇を見た、という。連想したのは『赤い鳥』、丁度青空市で古本の全集が売られていた。
高みヴェネツィア便り
短編、というよりも掌編も多く含んだ作品集。ショートショートではないんですよね、日常風景を描いたというか、ショートショートはオチがある感じだもんなぁ。
連想から連想に繋がって、流れる景色を思い付くまま描写したような作品も多々あり。珍しくホラーもありましたね、『黒い手帳』なんかは久々、北村流「イヤな人」的な感じでした(苦笑;)。
何かでも、すぐ忘れそうなんだよなぁ、こういう短い話は特に;;