読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

初恋ソムリエ 初野晴著 角川書店 2009年

 ハルチカシリーズ2冊目。
 ネタばれあります、すみません;

 スプリングラフィ
芹澤直子、ハルタやチカの同級生。プロを目指すレベルのクラリネット奏者で、素人と一緒にやってられるか、という筋金入りのアンチ吹奏楽部。なのに早朝、何故か音楽準備室に出入りしているらしい。彼女の抱える秘密は、彼女は何を探しているのか。

 周波数は77.4MHz
4月。顧問の草壁先生から、ある程度の成績を修めないと部活に参加させないとのお達しが出た。勉強のお供として聞いていたラジオから、とあるローカルFM局の素人番組の面白さを知ったチカ。同じ頃、生徒会長から、地学研究会への特別予算を吹奏楽部に回してもよいとの提案を受ける。条件は、引き籠りばかり集めた地学研究会が、去年の実績を表沙汰にしなかったその上で、今年の活動を途中放棄した経緯を調べ出すこと。地学研究会が調べた宝石を含む花崗岩は、思わぬところに使われていた。

 アスモデウスの視線
梅雨時。草壁先生が過労で倒れた。どうやら他校の吹奏楽部の面倒まで見ていたらしい。そこの顧問は、というと自宅謹慎処置になっているのだとか。だが、その原因が生徒たちには分からない。丁度来ていた教育実習の先生も交えて、チカたちは真相解明に乗り出す。一ヵ月で3回も行われた席替え、それに盗撮騒ぎも関係しているようだ。

 初恋ソムリエ
芹澤直子の伯母さんが、初恋の人を探しているらしい。依頼先は「初恋研究会」の自称初恋ソムリエ、朝霧亨。絶対に騙されている、と訴える直子と共に朝霧を訪ねると、朝霧は伯母さんがその昔食べたという「初恋の人が作ったおにぎり」の再現に挑んでいた。一口食べて、伯母さんは「味が違う」と呟く。…


 前回がベトナム戦争、今回は連合赤軍ですか! えらいとこ突いてくるなぁ。
 仮名を使いながらも「ひたすらおにぎりを握り続けた」描写で「あ、これは…」と背景の察しはつきました。…何で私、これ知ってたんだろう、どこかで特集か何か読んだり見たりしたのかなぁ。ただ、真相には気が付きませんでした。…重いわ~;
 突発性難聴は、何だかモチーフとしてよく使われるなぁ、という印象が。ただこれ、すぐに治療すれば治る筈なんですが。実は私も去年、軽いのに罹ってすぐさま耳鼻科に直行しました。将来、音楽関係で食っていこうと覚悟してる子が、なんですぐ医者に診せないんだよ、という疑問は少々残りつつ。
 打楽器奏者 檜山界雄ことカイユも加わりました。いよいよ大会、そろそろ草壁先生の過去も描かれるかな。…実は似たような時期に見ていたアニメ『響け ユーフォニアム』と、顧問の先生の過去がごっちゃになってしましまして、こっちの先生の経緯を覚えてないんですよね;;
 次巻に続きます。