読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

村上海賊の娘 上巻 和田竜著 新潮社 2013年

 第35回 吉川英治文学新人賞、第11回 本屋大賞受賞作。

 和睦が崩れ、信長に攻められる大坂本願寺。毛利は海路からの支援を乞われるが、成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の帰趨にかかっていた。折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる!
 第一次木津川合戦の史実に基づく一大巨篇。               (内容紹介文より)


 大河ドラマ真田丸』を毎週楽しみに見ているのですが、北条攻めの回に出てきた「忍城」の名に、「あ、これ、『のぼうの城』だ」と思い当たりました。
 そういえば同じ作者の作品が本屋大賞獲ってたっけ、もうそろそろ読めるかな、と図書館で検索掛けたら、予約者が140人以上。…まだそんなにいたんかい!?
 でもまぁ、秋ごろ友人としまなみ海道を旅行しようか、みたいな話も出て来た折だったので、予約の最後尾に並ぶことにしました。

 …あれ、瀬戸内の話じゃなかったのか…; 舞台はほぼ大坂だったんですね。
 スロースタートなのは相変わらず、こつこつと読んでいく前半、でも後半木津川合戦に入ると一気に加速スイッチが入りました。
 いやぁ、スタジオジブリでアニメ化希望! 『未来少年コナン』とか『天空の城ラピュタ』とか、あの辺りの絵で! 泉州海賊の七五三兵衛が、腕や肩の筋肉盛り上げて、踏み出した足を地面にめり込ませて銛を投げつける場面なんか、もう絶対見てみたい。「戦」を描いているのにあくまで陽性、退却してても妙に明るいのは何なんだろう。これは泉州海賊の性格もあるのかもしれませんが、今に通じるものがあるような…。堺の人の気質って、阪神間の人間にしてみたら本当に独特だもの。
 とか言いながら、本願寺の理不尽な信徒への戦意高揚方法に、景が怒って上巻が終わります。信長も登場しました。
 下巻に続きます。