一見平和そうに見える明治の世の中に、不穏な空気が漂いはじめていた。
数年以内に”戦争”が始まるかもしれない――。
成金のひとり、小泉琢磨は、戦へと突き進む一派の意向をおさえるべく、動いていた。が、このままでは開戦派のやりたいようになってしまう、そう懸念した琢磨は、今いる仲間以上に人を集めようと考える。そしてその秘策がなんと、「若様たちのお見合い」だったのだ!
お見合いをさせ、縁組みをし、開戦派に対抗する同士を増やそうというその魂胆、果たして?! (帯文より)
数年以内に”戦争”が始まるかもしれない――。
成金のひとり、小泉琢磨は、戦へと突き進む一派の意向をおさえるべく、動いていた。が、このままでは開戦派のやりたいようになってしまう、そう懸念した琢磨は、今いる仲間以上に人を集めようと考える。そしてその秘策がなんと、「若様たちのお見合い」だったのだ!
お見合いをさせ、縁組みをし、開戦派に対抗する同士を増やそうというその魂胆、果たして?! (帯文より)
園山・運動会
園山に見合い話が来た。相手は太田駒子という女学生、年の離れた相手との縁談がどうも意に染まず、断る口実として園山との話を受けたという。見合い場所は何と女学校の運動会、しかもその相手も見に来るのだとか。
小山と小沼・川開き
父親の懐中時計が掏られた事件を解決してほしい孝子、いわれのない不義を言い立てられて離縁された叔母を持つ弥生。どうやら同じペテン師が関わっているらしい。相談された小山と小沼は、両国橋の川開きの人混みの中、そのペテン師を探すことになる。
加賀・百花園
加賀は見合い相手の八重花に一目惚れした。だが八重花はこれまで三度も見合い話が流れている。その原因は瀬木大尉、兵站として軍が仕入れた小麦粉がとにかく粗悪品で、それに八重花の伯父・安原大佐が関わっていると考えて、八重花にまで横やりを入れているのだ。八重花にいい所を見せるためにも、加賀は真相究明に乗り出す。
長瀬・居留地
とうとう長瀬にも見合い話が持ち込まれた。その席でお相手・水柿あやのは、女学校で噂になっている謎を口にする。流行遅れになっているようなドレスを買い集めている人物がいるらしい、とのこと。やがて判明したその人は、あまりにも馴染みの人物だった。
真次郎・亜米利加
真次郎が亜米利加へ、菓子修行に行く話が持ち上がっている。沙羅も、英吉利へ商売を勉強しに留学したい、と言い出して父親の小泉当主は大激怒。だが沙羅は、英吉利につてのある友人を自分で探し出し、一人でも計画を実行するつもりでいる。その頃、小泉当主が暴漢に襲われるという事件が起きて、若様たちはその警護に当たることになった。…