読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

恋せよ魂魄~僕僕先生 仁木英之著 新潮社 2015年

 『僕僕先生』シリーズ最新作。この作品を気に入られた方は、この記事を読まない方がいいかと思います。
 ネタばれあります、すみません;

 連れ去られた父母を救うため、長安へ向かった劉欣。後を追う美少女仙人・僕僕と王弁は途中、タシという少女と出会う。タシは不治の病だが、王弁が近くにいるとそれだけで良くなる。どうやら王弁は病をタシの兄・ドマに無意識のうちに移していたらしい。このままでいい、というドマの中に、仙骨を使って病を溜める池を作る王弁。だが病は溢れ出し、ドマは姿かたちさえ野獣のものに変わってしまう。タシは元通り病を引き受け、兄の無事を見届けて死に至る。
 気落ちしながら、また旅に戻る僕僕と王弁。ラクスと唐の車騎将軍・葛福順と再会し、共に長安を目指す。長安では仙骨の働きを抑える宝貝・蓋天傘が使われていた。
 一方、劉欣は砂漠で旋と名乗る娘と出会っていた。歌によって心を支配する術を持つ旋。劉欣の仙骨を手に入れるため、胡蝶の頭目・貂が差し向けた刺客の筈だったが、旋は劉欣に好意を持ち、彼女の歌声によって劉欣は自分の仙骨の力を利用するヒントを掴む。だが両親を人質に取られていた劉欣は、結局貂の手先となり、僕僕と戦う羽目に。
 貂が、田欧が、司馬承禎や仙人・蔡経までが劉欣の仙骨を狙う。瀕死の状態で、劉欣は王弁に、自分の仙骨を切り取るよう頼む。…

 
 担当さん、これ、原稿チェックしてるのかなぁ。何か物凄く情景が判りにくいんですけど;
 最後の場面だけで言うなら、旋は何時の間に登場したんでしょう。読み飛ばしたかしら、ってんで何回か読み返したんですが、本当、いきなりその場にいて歌ってる。
 前回で一線を越えたと思っていた王弁と僕僕ですが、どうもそうじゃなかったようで。いや、前の作品読んだ人は、ほとんどそう思ってたんじゃないかなぁ。
 とりあえず、劉欣は死んでしまいました。王弁が彼の仙骨を引き継ぎ、でも蓋天傘が壊れたせいで地上ではほとんどの仙骨が動かなくなってしまったらしい。…でも王弁の仙骨は動くの?? 僕僕が人間になって王弁が仙人になる、という反対状況になって悲しいラストになるんでしょうか。
 次巻に続きます。