読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

禁断の魔術 東野圭吾著 文藝春秋 2012年

 『ガリレオ』シリーズ8冊目。

第一章 透視す(みとおす)
 銀座のクラブに勤めていた女 相本美香が殺された。透視能力を売りにしていた彼女は、草薙刑事や湯川准教授とも顔見知りだった。彼女の能力のからくりを解こうと、湯川が動き出す。

第二章 曲球る(まがる)
 かつて名投手だった柳沢はチームから戦力外通告を受けていた。失意の中、追い打ちをかけるように夫人が車上荒らしに殺されてしまう。妻に浮気疑惑まで起きる中、湯川は物理学の観点から柳沢の投球指南しながら、夫人の真意について考察する。

第三章 念派る(おくる)
 胸騒ぎがする、と御厨春菜が訴えた。双子の姉 若菜の身に何かあったに違いないとの言葉に連絡してみると、果たして強盗に襲われたらしい若菜が重傷を負って倒れていた。瀕死の状態の若菜とも繋がっている、と主張する春菜。テレパシーは存在するのか、湯川は「研究に値する」と春菜を帝都大学に連れて行く。

第四章 猛射つ(うつ)
 湯川の出身高校の物理部の後輩・古芝伸吾が、帝都大学に合格した。だが姉の死を切っ掛けに退学したらしい。行方不明にまでなってしまった彼は、姉を殺害したも同然の人物への復讐を考えているのではないか。真面目で真摯な彼がそんなことをする筈がない、と主張しながらも、湯川は草薙たちに黙って彼の行方を追い始める。…


 ガリレオ先生って、こんなに情に厚い人だったっけ、と思ってしまった一冊。それにしても古芝くんは印象深いキャラだったなぁ。今後もでてきてくれないかしら、夜学にでも復学して、とか思ってしまいました。ガリレオ先生をあんなに熱くさせる人は、なかなかいませんよ。
 いや、全体的に、情とか絆とかに絡んだ一冊でした。