読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

タイタニア 2 暴風篇 田中芳樹著 徳間書店 1989年

 『タイタニア』第2巻。

 弟アルセスを偏愛していた母親テリーザ・タイタニアにやいやい言われて、ザーリッシュ卿がファン・ヒューリック捕縛に向かう。圧倒的な物流作戦で、惑星バルガシュにてファン・ヒューリックの確保に成功したものの、彼は彼を必要とする者の手によって服毒させられて病院へ搬送され、そこから救出されることに。
 砂漠の地下洞窟、反タイタニア勢力の面々に匿われたファン・ヒューリックを再び捕まえるため、ザーリッシュは大艦隊を率いて砂漠に進撃。自国での他国の軍勢の横暴をバルガシュは看過できず、ザーリッシュに警告するが、勇に逸ったザーリッシュには届かない。バルガシュ軍とザーリッシュの闘いを、ファン・ヒューリックが砂漠の中から援護する形で戦闘は展開され、最終的にザーリッシュの旗艦は砂漠に落ちて白兵戦にもつれ込む。洞窟の中でもあくまでファン・ヒューリックを捕まえようと闘ったザーリッシュは、ファン・ヒューリックによって命を落とす。…


 タイタニア側でも色々事件は起こって陰謀術策渦巻いているんですが、粗筋を書くとどうしてもファン・ヒューリックが中心になってしまいますね。
 ザーリッシュ公爵が早々に退場。イドリス卿の野心はますます膨れ上がりますが、粗暴な弟・ラドモーズがジュスランの腹心(?)バルアミー相手に騒動を起こし、足を引っ張ります。四卿から藩主まで近付いて自分の欲望を満たそうとする伯爵夫人テオドーラタイタニアも暗躍。…田中さんの作品でこういう女性は珍しいような…。
 こうしてみると、話の展開案外早かったんだなぁ。バルガシュ政府まで巻き込んだ反タイタニア、次はどう出るか。次巻に続きます。