読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

天才柳沢教授の生活 32・33巻  山下和美著  講談社モーニングKC

 夜中かかってくる間違い電話は「ヨモハラセンセ」と言う名を繰り返す。柳原教授にはその名に覚えがあった。…『遠く離れて』
 華子が夢中になっている漫画『ユラのマンダラ』の作者は柳沢家三女の夫。喜び勇んで仕事場を訪問する。…『子ども心の旅路』
 柳沢教授の弟・次郎の元にかかってきた一本の電話。電話の主は、次郎の腹違いの兄だと名乗る。迷った末、次郎は会いに行くことに。付き添いを教授に頼む。…『悩み上手』
 馬鹿正直で悲観的、損ばかりしているN大小谷教授と極めて合理的でこ狡い梅川教授。二人と小旅行した教授の観察。…『ロードサイドエレジー
 元官房長官相葉啓二と柳沢教授は小学校の同窓生。彼との運動会の思い出は、それぞれの心に残っていた。…『好敵手の追憶』
 地球物理学の館野教授は、学生の騒がしさに我慢できず、大学を辞めると言う。…『彼の総合的な問題』
                                        (32巻)

 教授が小学生の頃。天才子役の呼称をほしいままにする美少女が、教授の学校に転校して来た。…『彼女に聞きたくて』
 使いっ走りの人生を歩んできたヒロミツ。今、華子がパシリに使われているのを複雑な思いで見る。…『Born To Run』
 教授のゼミの卒業生・八雲達彦は人気俳優。だが自身は行き詰まりを感じて、行方をくらませてしまった。教授の家に身を寄せる八雲。教授の家に出入りする八百屋の娘と交流するようになる。…『おいしい生活
 サンタクロースを信じる妹と、父親だと見抜いている教授。だがある年、父親がいないのにプレゼントが置いてあった! …『未来を生きる君たちへ』
 華子の紹介で会った「ベルサイユおじさん」は、ナイロン素材のスツールを、ベルサイユ宮殿にあった歴史物だと言い張り、教授はそれを論破できない。…『ベルサイユおじさん』
 教授が若かりし頃からの知り合い結城少年。図書館で出会う彼は、教授はおぼっちゃんだと言う。…『おぼっちゃん』
                                           (33巻)

 平成の世が進んで来ると、教授の年齢が良く分からなくなってくるなぁ、とふと思ったり。
 いつの間にやら携帯もパソコンも使いこなしている教授のあり方は、作者にも繋がるんでしょうね。このキャラクターがいる限り、作者も「分からないから近付かない」とかいうことは言えない訳だし。
 全てを肯定的に見る教授の視点には、こうあれたらいいなぁ、と思いますよ。