千年の時を経て、秘匿されていた真の「竹取物語」が、鬼才の筆で今、蘇る。
かの有名な竹から産まれたという逸話も、五人の公達の尋常ならざる貢物も、すべて竹取翁の仕掛けた罠だった――?
翁の術中にはまった帝は禁裏を抜け出し、竹取館へ向かう。愛しのかぐや姫と邂逅を果たした帝は、しかし、病に伏してしまった。天照大御神の末裔は一体、何を見たのか。姫が昇天する夜、月が真実を照らし出す。
(出版社紹介文より)
翁の術中にはまった帝は禁裏を抜け出し、竹取館へ向かう。愛しのかぐや姫と邂逅を果たした帝は、しかし、病に伏してしまった。天照大御神の末裔は一体、何を見たのか。姫が昇天する夜、月が真実を照らし出す。
(出版社紹介文より)
一人の女御の元に父から贈られた巻物が一巻。誰もが知っている『竹取物語』の、聞いたこともない別に解釈された物語が、そこには綴られていた。
藤原家に朝廷の権力を掌握されてしまった貴族たちは、自らの意地をかぐや姫への執着に変え、しかし次々と散って行く。やはり権力闘争のため、敬愛していた兄宮と憧れていた姉宮を喪った帝は、かぐや姫の姿に愛しい姉を映し見る。
唐の女帝からの圧力が掛かる中、かぐや姫の正体に気付き彼女の昇天を見届けた帝は、女帝への手紙をしたためる。かぐや姫は帝の身内に宿っていた。
女御はこの物語をヒントに、別の物語を書き始める。姫が天に昇らなければいい。…
藤原家に朝廷の権力を掌握されてしまった貴族たちは、自らの意地をかぐや姫への執着に変え、しかし次々と散って行く。やはり権力闘争のため、敬愛していた兄宮と憧れていた姉宮を喪った帝は、かぐや姫の姿に愛しい姉を映し見る。
唐の女帝からの圧力が掛かる中、かぐや姫の正体に気付き彼女の昇天を見届けた帝は、女帝への手紙をしたためる。かぐや姫は帝の身内に宿っていた。
女御はこの物語をヒントに、別の物語を書き始める。姫が天に昇らなければいい。…