読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ふむふむ おしえて、お仕事!  三浦しをん著  新潮社  2011年

 なんだかまた、面白い人に会ったぞ! 技と熱(パッション)を持って働く16人の女性たち。著者初の人物探訪記。
 「物語」を宿さぬ人はいない。聞いてみたい、それも仕事のことを。
 靴職人、ビール職人、漫画アシスタント、フィギュア企画開発、現場監督、活版技師、染織家……小説とエッセイ、そして妄想とツッコミの名手が、時におたく心を揺さぶられ、時にやみがたい物欲と戦い、「ふむふむ」と相槌を打ち、共感に震えた四年にわたるインタビュー集。                             (紹介文より)


 作家・三浦しをんが自分の興味の赴くまま、女性の職人さん、芸人さんと語りあったインタビュー集。
 しをんさんのことだから、きっと面白いだろうな、とは思っていました。何しろサービス精神旺盛な方なのは、エッセイ読んでても伝わって来てたから。で、やっぱり面白かったです。何もこんなに自分を道化にしなくても、と思う箇所もありましたが(笑)。
 職人さん、というかプロフェッショナルな人ってのは凄いなぁ。しかもしをんさんが選んだこの人たちは、その道だけしか見えてないんじゃなくて、ちゃんと俯瞰的な視線も持って、バランスを取って仕事している。見習わなきゃなぁ、とちょっとクビをすくめつつ。
 知らないことも多くて、色々参考になりました。日本人のかかとが狭いとか、女性は年を経るごとに合う靴の形が変わって来るとか。…10年前の靴が履けないって、私いわゆる一張羅の靴は、もう20年くらい前に買った物を未だに履いてるよ;; 活字を組むとか、同人誌を知ってる人間からすると、もうまさしく理想を追求できる究極だよなぁ、とため息しきり。コーディネーターの方なんて、人懐っこさというか人に対する積極性が文章からぐいぐい伝わって来る。しかもこの方自体、結構グラマラスな体型されてるんではないかしらん、とちょっと写真を見て思ってしまいましたよ(笑)。
 染織家さんの着物は、私も見てみたいなぁ。でもお高いんだろうなぁ。皆さん、ちゃんとパートナーにも恵まれていらっしゃるのも凄いなぁ、と思いましたよ。そういうところにも、バランスのよさを感じてしまった。やっぱり今時の女性は凄い。