読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

眞マ国より愛をこめて 喬林知著 角川ビーンズ文庫 2008年

 マ王シリーズ20冊目、外伝第五弾。

 通り過ぎた森の先に
 何の因果か記憶を失った双黒の大賢者と、後の眞王との邂逅。

 界雷
 人の過去を占うという老人を追い出す眞王。賢者に自身の過去を探らせないために。

 まるであなたの瞳の色
 爆発と箱の欠片を利用して眞マ国へ行く途中、村田は眞王の前に引きずり込まれた。有利の情報を欲する眞王は、村田に箱を集めるよう指示する。

 呼んでやらない
 有利に村田が自分の前世を話し終えた頃のエピソード。

 彼がマ王に育つまで
 幼稚園の頃から、有利の存在が気になっていたのは事実。でも彼を意識したのは、村田のクラスのいじめ問題に、有利が乗り込んで来てから。彼なりの真っ直ぐな対処と、自分の価値に気が付かない天然ぶりと。

 マ夏の海は恋の季節
 真夏、海の家でのバイトで、ビーチサッカーのボールで頭を強打した有利。気絶直前に鳴っていたラジオから、自分は甲子園出場中のピッチャーだと思い込む。負傷も治ったし、甲子園に向かわなくては。

 彼はまだ還らない
 聖砂国からの帰り道、船の上で。迎えに来たグウェンダルと合流、だが彼の姿を見たヨザックは自殺を図る。ヨザックを助けようと高速艇に移し換えた所で、海の中に地球への道が開く。地球に戻れと突き落とされるユーリと村田。だがそれを誤解したグウェンダルが後を追う。…

 
 お久しぶり、のマ王シリーズ。
 う~ん、やっぱり好きだな、このシリーズ。ユーリってのは本当にいい子だよなぁ。ムラケンのユーリを見る目の暖かいこと、ついうっかり泣きそうなくらい。
 至らなさに落ち込みながらも健気に頑張る主人公、それを見守り手を貸してやる周囲の人々、みんなが主人公を大好き、ってのは私の好きなパターンでして。この間友人に勧められてついうっかり見たアニメ『黒子のバスケ』がまさしくこれ。「しまった、これツボじゃん」とほぞをかんだのは記憶に新しい所。…いや、しまったと思わなくていいんですが。
 外伝、といいながら次の巻に繋がるラストでした。次は珍しい組み合わせによる三人旅になるんですね。次巻に続きます。