小説フランス革命、第二部再開。シリーズ七冊目。
革命の余波を受けて、フランス植民地カリブの島々で反乱が起きていた。おかげで農作物の価格は高騰、パリ市民の暮らしはいよいよ苦しいものに。第三身分の平民の間でも能動市民と受動市民、すなわちブルジョアとサン・キュロットとの対立が深刻化していく。
ブルジョア出身のジロンド派は、海軍の英雄デュムーリエを取り込んで海軍びいきの王の機嫌を取り、内閣の中枢に陣取る。主戦派に傾くジロンド派の面々を閣僚に迎えることは、敗戦を狙う国王の狙いとも合致した。
果たしてフランスはオーストリアとの戦争に突入する。国軍、民兵寄せ集めのフランス軍は当然勝てる筈もなく、王は閣僚を罷免、フランス国民の支持はジロンド派から離れる。それを取り戻そうと計画した6月20日、王の逃亡未遂ヴァレンヌ事件に因んだ蜂起も、それを予想していたルイ16世に拒絶された。
もう一度蜂起を。ジロンド派のためではない、庶民の為の蜂起を。ダントンの説得にデムーランも応じる。一貫して反戦論を唱え続け、今一度パリ市民の支持が高まっていたロベスピエールを担ぎあげようとした矢先、凶弾がロベスピエールを襲う。
すっかり怖気づいて下宿先から出て来ないロベスピエールに、ダントンは語る。部屋から出て来なくてもいい、「理想を語れ、マクシミリヤン」と。…
ブルジョア出身のジロンド派は、海軍の英雄デュムーリエを取り込んで海軍びいきの王の機嫌を取り、内閣の中枢に陣取る。主戦派に傾くジロンド派の面々を閣僚に迎えることは、敗戦を狙う国王の狙いとも合致した。
果たしてフランスはオーストリアとの戦争に突入する。国軍、民兵寄せ集めのフランス軍は当然勝てる筈もなく、王は閣僚を罷免、フランス国民の支持はジロンド派から離れる。それを取り戻そうと計画した6月20日、王の逃亡未遂ヴァレンヌ事件に因んだ蜂起も、それを予想していたルイ16世に拒絶された。
もう一度蜂起を。ジロンド派のためではない、庶民の為の蜂起を。ダントンの説得にデムーランも応じる。一貫して反戦論を唱え続け、今一度パリ市民の支持が高まっていたロベスピエールを担ぎあげようとした矢先、凶弾がロベスピエールを襲う。
すっかり怖気づいて下宿先から出て来ないロベスピエールに、ダントンは語る。部屋から出て来なくてもいい、「理想を語れ、マクシミリヤン」と。…