読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ダイイング・アイ 東野圭吾著 光文社 2007年

 ネタばれになってるかも、すみません;

 雇われバーテンダーの雨村慎介が、仕事帰りに男に襲われた。命は取りとめたものの、慎介は記憶の一部を失ってしまう。犯人・岸中玲二はその後自宅で服毒自殺、慎介にはその男の恨みを買う十分な過失があったらしい。慎介は自動車事故で彼の妻・美菜絵の命を奪う切っ掛けを作っていた。
 曖昧な記憶をはっきりさせようと、慎介はその夜の様子を周囲の人々に聞いて回るが、誰も明確な返事をしてくれない。やがて同棲していた女が失踪し、慎介の前に謎の美女が現れる。彼女の顔は美菜絵にそっくりだった。
 女は慎介を監禁までするが、殺す様子はない。この女は本当に美菜絵なのか、何の目的があるのか。命からがら女の元を逃げ出して、慎介はあの夜のことを思い出す。実際に美菜絵を殺したのは自分ではなく、自分の車をよけようとした対向車だった。
 対向車の運転手を探るうち、謎の女の正体が見えてくる。事件の本当の真相や、それに付随する諸々も。…

 東野さん、色々話書いてるなぁ。
 主人公が人一人殺しておいてあまり罪の意識が無い様子なのが気になりました。記憶が無いとはいえ、自分がそんなことをしてしまってたのか、がーん、っていう感じもない。好感がどうも持てなくてですね、後々真相が明らかになってからもそれは同様で、まぁそれだけ元々人でなしっぽい人ではあった訳ですが(酷いこと言ってるなぁ;)。
 謎の女の正体にしても、どうしてそんな行動に走ったのかは結局明確にはされてませんよね。最後の真犯人への本当の復讐には納得は行きましたけど、どうしてあれを知り合った当初の主人公にもしなかったんだろう、ってのはやっぱり疑問で。
 でも面白いんだよなぁ。どうなるんだこれは、ってんでぐいぐい読まされました。凄いなぁ。