読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ゴーストハント⑦ 扉を開けて 小野不由美著 メディアファクトリー 2011年

 シリーズ7作目。1992年に講談社X文庫ティーンズハートから出版されたホラー少女小説『悪霊だってヘイキ!!(上・下)』を大幅リライトの上復刊したもの。
 ネタばれあります、すみません;

 
 「オフィスは戻り次第、閉鎖する」

 能登の事件を解決し、東京への帰路についた一行は、道に迷ってダム湖畔のキャンプ場にたどり着いてしまう。ナルの突然のSPR閉鎖宣言に戸惑う麻衣たちは、急遽、湖畔のバンガローに滞在することに。そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。幽霊が出るという校舎には恐るべき罠が仕掛けられていた――。
 すべての謎が明らかにされる最終巻。驚愕の真実とは!?
                                           (帯文より)


 いよいよ最終話です。楽しみにしてましたよ、『ダ・ヴィンチ』12月号、小野不由美ゴーストハント最終巻発売記念特集号も読まずにそのまま置いていたほど(笑)。
 今までのリライト作品に比べて厚みがさほど変わらない気がするけど、とちょっと不思議に思いつつ読み始めました。
 …構成組み変えたんだぁ。きっぱり二つに別れていた廃校騒ぎとナルの正体とをまとめたんですね。ぼーさんに導かれて麻衣が真相に気づく。で、その分麻衣が見た夢の真相が本当の大オチとして浮かび上がって来る。麻衣が本当に主人公の扱いになってる感じ。こっちの方がすっきり読めました。
 ゴーストハントの面々って『有閑倶楽部』と似てるのかも、と今回、綾子の料理が上手い、の記述でふと思いました。Xハートの時は思わなかったのにね。あの時点では可憐の料理上手、って情報がインプットされてなかったからなぁ。
 とりあえず、リライト予定分は全て刊行された訳ですね。続きは出ないかなぁ、出て欲しいなぁ。ジーンの死の真相とか知りたいんですけど。あと、その昔情報ペーパーに載ったとかいう短編も読みたいし。国会図書館に行くしかないのかしら、どうやら所蔵されているらしいので。十二国記のラストも知りたいですねぇ。

 追記:そうそう、ナルがぼーさんの独鈷杵を手に、「……そういうことか」「どうやら僕は、ぼーさんをみくびっていたらしい」とひとりごちるシーン。以前からこの場面の意味、ナルが何に気が付いたのか分からなかったのですが、今回ようやく自分なりの解答らしきものを思い当りました。
 ナル、独鈷杵からサイコメトリしたんだね。で、ぼーさんの無事を確認して、で、ナルがそれをできることにぼーさんが気が付いていることを悟ったんだ。
 …え? 今さらって?? ええ、今さら気が付いたんですよ、すみません;;