読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

サイボーグ009 15~17巻  石ノ森章太郎著 秋田文庫

 15巻<失われし伝説編>
 ジェットがイシュタルと恋に落ちる「イシュタルの竜(イルシュ)編」、
 各地で起きる天変地異の中心にいたのはアステカの末裔、『新・黒い幽霊団(ネオ・ブラックゴースト)』を利用して精神の平衡をシステム化しようとした物理学者を描いた「アステカ編」、
 加速装置の故障で、009がただ一人時間に取り残される恐怖を味わう「凍った時間編」

 16巻<新・黒い幽霊団(ネオ・ブラックゴースト)NEW PROJECT編>
 北海道の古墳らしきものの中から見つかった巨人の正体「北の巨人コナン編」
 石油がいきなり固形化してエネルギー不足に陥った地球で、北極に原因を探りに行く009達。ギルモア博士の過去の恋愛譚も描いた「極北の幽霊(ノース・ポールゴースト)編」
 氷河を利用して東京壊滅を狙う企みを暴く「凍る秋編」
 超能力に悩む青年を救おうとする003「眼と耳編」
 005の親友のピューマを狂わされてしまう悲劇「血の精霊編」
 流木から人形を彫り出すギルモア博士、思わずサイボーグ達を重ねてしまう「見えない糸編」

 17巻<ザ・ディープ・スペース編>
 9人とギルモア博士が見た夢の結末「ザ・ディープ・スペース編」
 ネッシー探索にかりだされる009達「さらばネッシー編」
 殺されるイルカを救おうとする少年に手を貸す001「イルカと少年編」
 バレエ『赤い靴』を踊ることになったフランソワーズ、相手役の男性には事故で踊れなくなった恋人の元プリマがいて…「赤い靴編」
 幻の蝶のコレクションを見て我慢できなくなった少年がとった行動と、それに対する002の後悔「幻の蝶編」

 作者の知識総動員、って感じの15・16巻。抒情的な雰囲気の漂う17巻。海外の短編にあるような内容の作品もあって、「凍った時間」とか「幻の蝶」とか、影響を受けた元の作品があるんじゃないかしら、とふと思ってしまいました。
 「見えない糸編」のラスト、くしゃくしゃの表情で涙ぐむギルモア博士は印象的です。『人造人間キカイダー』でもピノキオはモチーフとして使われてましたよね、作者好きだったんだなぁ。