読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

GOSICK Ⅶ ―ゴシック・薔薇色の人生― 桜庭一樹著 角川文庫 2011年

 『ゴシック』シリーズ10冊目、本編としては第7巻。
 今回から書き下ろしになるんですね。

 聖マルグリッド学園に戻って、クリスマス直前。
 ヴィクトリカは父ブロワ侯爵の命令で、兄ブロワ警部と共に首都ソヴレムにいた。国民に広く慕われた<ソヴレムの青い薔薇>王妃ココ=ローズの死から14年。密室で発見された王妃の首なし死体の謎を、今さらながら解けと言う。折しも劇場<ファントム>では、その不審きわまる事件を題材にした芝居が上演されようとしていた。ヴィクトリカの身を案じた一弥とセシル先生もソヴレムに駆け付け、当時の状況を尋ねて回る。
 他国から嫁した寂しさのあまり、錬金術にのめり込んだ王妃。下町のブルー・ローズと呼ばれた踊り子ニコル・ルルー、彼女が応募したと言う金髪碧眼の秘書を求めるの求人広告。その後行方不明になった彼女を見たという証言は、町はずれにある彼女の墓と矛盾した。
 かつてヴィクトリカの母親コルデリア・ギャロも立っていた劇場で、ヴィクトリカは推理する。やがて、彼女はニコル・ルルーの墓を暴くことを提言、中から出て来たのは死蝋化した首なし胴体と、切り離されすっかり腐敗した頭部だった。
 ヴィクトリカはブロワ侯爵には沈黙を護り、ジュピター・ロジェには真実を語る。切り札は白鳩を使って母親に預けたまま。…

 前作<仮面舞踏会の夜>で原作とアニメとちょっと離れてたなと思ったんですが、今回も何だか違いましたね。内容は変わらないんですが、演出というか見せ方が違う感じ。で、実はアニメの方が面白く感じてしまった;(爆!)。
 一弥やセシル先生、ゾフィなんかとのやり取りが、ちょっと無駄というか冗長というか、読み難く感じてしまってですね; 母親コルデリア・ギャロの出産の場面とかも、アニメの方が鬼気迫るものがありましたし。
 首なし死体のトリックについては、「いや、それできるかなぁ」と思いました。アニメ見た時も思いましたし、今回も。実際かなり重いんじゃないかなぁ、首凝らないかなぁとか色々なものが垂れてこないかなぁとか(苦笑;)。心情的にも抵抗ありそうですし。いや、それさえクリアすれば可能だとは思うんですけど。