読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

プラネテス ΠΛΑΝΗΤΕΣ 全4巻 幸村誠著 講談社モーニングKC

 2074年。高度210kmの宇宙空間で、星野八郎太(通称ハチマキ)は仲間とともにデブリ宇宙ゴミ)回収の仕事をしている。夢は自分の宇宙船を持って太陽系を駆け巡ること。
 彼と共に働くのは船長のフィー、船外作業員ユーリ、木星往還船乗組員の乗組員の一般募集に応募するハチマキの代理要員として入って来たタナベ。
 彼と彼を巡る人々とのエピソードを集めた、人類の宇宙開発叙事詩

 …何で4巻だけぶ厚いんだ??
 アニメは再放送で見ていました、友人Mっちゃんの強力プッシュ作品。谷口監督作品ですしね(←この辺りがオタク・苦笑;)。
 タナベが、原作の方では随分後からの登場だったんですね。
 アニメでは彼女の視点で描かれてた面もあって、その熱血っぷりは私には少々鬱陶しく感じられたほどだったんですが(笑)、原作ではタナベ、かなり大人な感じでしたね~。こっちの方が好印象だな。
 2巻までは「ああ、それでも結構忠実にアニメ化されてたんだなぁ」と思ってたら3巻以降、がらっと変わって驚きました。2巻のテロリスト(と言っていいんだよね??)ハキムの存在が、アニメのスタッフの心を鷲掴みにしてしまったのかしら(苦笑;)。タナベの生い立ちとかフィーの大人げなさとか矜持とか、アニメにはなってませんでしたよね、確か。ちょっと勿体ない気がするけれど、これだけのエピソードを詰め込む尺はなかったかなぁ。それと木星往還船船の船長の文章のように、「テーマがしぼれてない」とかになるのかしら(笑)。
 アイザック・アシモフがエッセイか何かで、かの有名なラグランジュ・ポイントを「ゴミ捨て場にすれば…」って書いてた気がするのは、私の勘違いだったかな。そこに集めれば重力の関係でゴミが散らばらないから、って。
 科学者がずっと前から気が付いていたことなのに取り返しがつかなくなるまで目を瞑って、そこに目をつける作家がいる。こんな面倒なことに気が付く人がいるんだなぁ。凄いなぁ。