読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

サイボーグ009 9・10巻  石ノ森章太郎著 秋田文庫

 地下帝国ヨミ編 PART-1、2収録。

 『サイボーグ009』を不朽の名作たらしめているのは、この『地下帝国ヨミ編』の存在が大きいんだろうなぁ、と思ってしまいました。
 ジョーと幼なじみだったというだけで改造されてしまった友人達三人、彼らのアジトに監禁されていた記憶を失った美女・ヘレン(石森章太郎、この名前や造形好きだなぁ。…ていうか、これスターシステムなのかしら)。同じ頃、世界各国に現れた超々音波を武器に持つ古生代生物の謎を追ってサイボーグ達が再び集結。タイミングよくその超々音波を無効にする兵器を売りだした兵器会社を追って、ヘレンとそっくりな女性・ビーナと出会い、彼女の案内で地下帝国へ赴く。そこには「黒い幽霊(ブラックゴースト)」の新たな秘密基地が築かれていた。…

 他に 黄金のライオン 上成博士救出作戦 を収録。

 食肉爬虫類ザッタンとプワ=ワーク人、「黒い幽霊」の三つ巴の関係。ビーナと004アルベルト・ハインリヒとの悲恋。研究熱心なあまり008の心情が思い遣れないギルモア博士の業。こんなにも盛り込まれてたんですね。
 プワ=ワーク人が食用のため多産系へ品種改良(?)されている、という設定は本当、「うわぁ」と思いましたね。いや、人間も家畜にそういうことをしてるんですけど。
 単独行動ばかりとるようになった自分達を評する005の言葉「みんなしあわせになったからだよ」はずしん、と来ました。004の009に対する「今までは優しかったから弱かった」の評価、そしてかの有名なセリフ、002の「ジョー! きみはどこにおちたい?」
 …これは夢中になるよなぁ。
 でもこれで終わらないんですよね。