読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

土曜日は灰色の馬 恩田陸著 晶文社 2010年

 晶文社のホームページに連載したエッセイ等々を纏めた一冊。
 主に恩田さんが読んだり観たりした本や漫画・映画について書いたもの。

 桜庭一樹さんの読書量にもびっくりしますが、恩田さんも古典から紀行ものから、ジャンルを問わずよく読んでるよなぁ。それによく覚えてるよなぁ。
 この頃の「私小説」について、

 世の中にいる「私」を俯瞰するよりも、「私」という檻の中から世界を見、「私が傷つき」「私がいやされ」ることが最優先になった

 ってのはBSアニメ夜話の『時をかける少女』の回でも、同じようなこと言ってたなぁ、と思い出しました。小説だけではなくドラマでもアニメでも、全てのジャンルでそういう傾向になってるのかしら。
 『荒城の月』ならぬ『工場の月』みたいな間違いは、よくありますよね。私も小さい頃、「扶養家族」をずっと「不要家族」と思ってました。「そうか、要らない家族なのか」って妙に納得してましたね(苦笑;)。
 三島由紀夫の「雨に濡れた仔犬」的なケレン味たっぷりの表現は、この頃ではBLで生き残っているような…(笑)。そうそう、「やおいもの」って言葉を久しぶりに見ました! すっかり「BL」に置き換わってるよな~。 
 漫画については、懐かしい作品名が色々出てましたね~。『超少女明日香』は私も好き! 『ガラスの仮面』の引用してある台詞は、私も全部覚えてました。どこの場面かすぐ分かったわ!(笑) 美内さんの恐怖漫画はすごい、って友人も言ってたんですよね。
 そう言えば魔夜峰央パタリロ!』の中にも、海外SFやアガサ・クリスティの短編をそのまま映したような作品ありましたっけ。
 内田善美さんが今音信不通状態、って言うのは初めて知りました。描きたいものは全て描き尽くされたのかしら。ブームとか関係なく、ちゃんと一定数のファンがついて行くタイプの漫画家さんだと思ってたんですが。

 キング、フィニィ、ブラッドベリ。有名どころは抑えとくべきかなぁ。ブラッドベリは学生時代そこそこ読んでたんですけど。
 星新一読み直さなきゃ。松本清張も一度読んでみなくちゃ。
 『ぺにろいやるのおにたいじ』ジョーダンは私も小さい頃読みました! 題名分からなくなってたんですよ、これだったんだ~、嬉しい! 『トンボソのおひめさま』も読んでみよう。
 また色々手に取りたい本が増えました。
 それにしても恩田さん、『六番目の小夜子』が一番いい、と言われてるんだ(笑)。デビュー作はどこまでもつきまといますよね。