『黒い悪魔』『褐色の文豪』に続くデュマ三部作、最終巻。
デュマ・フィスが語る自身について、父デュマ・ペールについて。
デュマ・フィスが語る自身について、父デュマ・ペールについて。
デュマ・フィスは文豪アレクサンドル・デュマの私生児として産まれた。母と二人きりの生活、だが暮らしに困ることはなかった。洋裁を営む母は堅実な性格だったし、売れっ子作家になりつつあった父からは豊富な援助があった。父への誇り、でも私生児だというコンプレックス、どちらもが影響してデュマ・フィスは作家を目指す。父の金で存分な教育を受けながら社交界で華やかな女性遍歴を繰り返すうち、デュマは娼婦マリー・デュプレシに出会う。
彼女とのおままごとのような隠遁生活は長くは続かなかった。健気な彼女から逃げたのはデュマの方だった。再び父の元に帰った彼の元に、マリー病死の訃報が届く。追悼の詩集を出した後、憑かれたように書き上げたのが『椿姫』、これがデュマ・フィスのデビュー作となる。
その後、ロシア貴族の人妻と続けて恋に落ちるデュマ。相手の離婚はならず、結局彼も妻に私生児を産ませてしまった。…
…う~ん、前作『褐色の文豪』読んだ筈なのに小デュマについての記載が全然思い出せないぞ;
ラスト、墓前で語ってるのをかろうじて覚えてる程度だわ;;
大デュマについての、父親コンプレックスに囚われた波乱万丈の人生はそこそこ記憶にあるんですが。
大デュマが『黒い悪魔』デュマ将軍の晩年の子供だったのに対し、小デュマは親の姿を見て育っている訳で、その分反発もあるし尊敬もあるし、同じ作家としての横並びの視点もあるし、時代の流れも平穏に向かっていくし。それぞれの作風と同じく、この作品も心理描写が中心になってるように感じました。
『椿姫』ってデビュー作だったのかぁ。しかも元ネタ実話。…嫌な男だねぇ、こいつ(苦笑;)。
前作に引き続き、そこここに芸術家の名前が出て来ます。そうか、ジョルジュ・サンドも同時代の人なんだ。と言っても『愛の妖精』しか読んでませんけど。ショパンと恋仲だったとは全然知りませんでした。リスト、ドラクロワ、バルザック、フローベル…。名前だけでも知ってる人が本当、沢山。
小デュマには男の子ができず、「アレクサンドル・デュマ」の名前は三代で終わります。どんな型にも嵌まらないデュマの血が、賢者である筈の三代目の人生を晩年になって狂わせたようで、娘のように若い奥さんを70歳過ぎて貰っている様子。
大デュマの別の息子は、普仏戦争以降のいざこざに関わってニュー・カレドニアへ流刑されてしまったようです。そちらの物語もちょっと読んでみたいかも。…何だかんだ言ってもこの時代の人は山あり谷ありの人生送ってるなぁ。
彼女とのおままごとのような隠遁生活は長くは続かなかった。健気な彼女から逃げたのはデュマの方だった。再び父の元に帰った彼の元に、マリー病死の訃報が届く。追悼の詩集を出した後、憑かれたように書き上げたのが『椿姫』、これがデュマ・フィスのデビュー作となる。
その後、ロシア貴族の人妻と続けて恋に落ちるデュマ。相手の離婚はならず、結局彼も妻に私生児を産ませてしまった。…
…う~ん、前作『褐色の文豪』読んだ筈なのに小デュマについての記載が全然思い出せないぞ;
ラスト、墓前で語ってるのをかろうじて覚えてる程度だわ;;
大デュマについての、父親コンプレックスに囚われた波乱万丈の人生はそこそこ記憶にあるんですが。
大デュマが『黒い悪魔』デュマ将軍の晩年の子供だったのに対し、小デュマは親の姿を見て育っている訳で、その分反発もあるし尊敬もあるし、同じ作家としての横並びの視点もあるし、時代の流れも平穏に向かっていくし。それぞれの作風と同じく、この作品も心理描写が中心になってるように感じました。
『椿姫』ってデビュー作だったのかぁ。しかも元ネタ実話。…嫌な男だねぇ、こいつ(苦笑;)。
前作に引き続き、そこここに芸術家の名前が出て来ます。そうか、ジョルジュ・サンドも同時代の人なんだ。と言っても『愛の妖精』しか読んでませんけど。ショパンと恋仲だったとは全然知りませんでした。リスト、ドラクロワ、バルザック、フローベル…。名前だけでも知ってる人が本当、沢山。
小デュマには男の子ができず、「アレクサンドル・デュマ」の名前は三代で終わります。どんな型にも嵌まらないデュマの血が、賢者である筈の三代目の人生を晩年になって狂わせたようで、娘のように若い奥さんを70歳過ぎて貰っている様子。
大デュマの別の息子は、普仏戦争以降のいざこざに関わってニュー・カレドニアへ流刑されてしまったようです。そちらの物語もちょっと読んでみたいかも。…何だかんだ言ってもこの時代の人は山あり谷ありの人生送ってるなぁ。