読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ホルモー六景 万城目学著 角川書店 2007年

 『鴨川ホルモー』番外編。…このごろはスピンオフ、と言うのかな?(笑)。
 短編6本収録。

 第一景 鴨川(小)ホルモー
 京都産業大学玄武組と言えば二人静。定子と彰子、二人のタイプの違う女性は互いに男嫌い(?)で意気投合、その向こう見ずとも言える攻撃は二人の固い友情の上に成り立っていたが、定子にデートの相手ができたことからその絶妙なバランスが崩れ始める。定子の誕生日初デートの日、彰子は定子に二人ホルモーを申し込む。…

    素敵……彰ちゃん(笑)。
    この頃じゃ女子も技術の時間にハンダづけ習うのかしら、ハンタごてでメタルスライム作ったり
    したのかしら(笑)。
    いつの頃からかなぁ、「そうなん?」って相槌打つタイプの女の子を
    「すごいなぁ」「可愛いなぁ」と思うようになったのは(笑)。
    
 第二景 ローマ風の休日
 イタリア料理店「ann's cafe」でバイトしている高校生の「僕」。同じ店で働いている楠木ふみと言う女性はとにかく不思議な人で、自分のことはほとんど喋らず口数少なく、でもいざ店長が複数の彼女と鉢合わせして逃げだせば、仕分けの仕事をてきぱきこなすほど有能。「僕」は数学の課題を言い訳に彼女をデートに誘う。…

    高校生が年上の女の子に、ってのは辛いんだってねぇ。昔クラスの男子が呟いてたのを
    思い出しました(苦笑;)。でも彼女の初デートの思い出は君なんだよ、よかったね。
 
 第三景 もっちゃん
 もっちゃんの恋は車内で芽生えた。通学電車で一緒になる女学生に一目惚れしたと言う。恋文を書くことを勧めた「俺」は、つきあいで自分も恋文を書く羽目に。徹夜で書いた手紙を渡して、もっちゃんの恋は叶ったのか。…

    これって昔教科書に載ってたあの状況では、と思ってたらまさしくあの話だったのね~。
    とか言いながら、私は短編『檸檬』のお話は当時からあまり理解できなかったんですが。

 第四景 同志社大学黄竜
 桂大五郎教授に憧れて、一年浪人してまで同志社大学に入った巴。浪人中に彼氏には振られるわ、いざ入ってみたらこの人にこそ教わりたかったと思っていた教授は退官するわ、踏んだり蹴ったり。思い切って会いに行った桂教授の教室で、巴は明治維新頃に書かれた英文の手紙と古い黄色い浴衣を見つける。…

    …ええっ、ホルモーもう一組増えるの!? しかも黄竜ってったら最強では…;
    しかし、誰がルールなり何なり教えるんだろう、メンバーすぐ集まるのかな;;
    それにしても芦屋、どうしようもねー男だったんだなー(笑)。

 第五景 丸の内サミット
 合コンで会った相手は、三年半前「京極ホルモー」で戦った好敵手だった。ぎこちないながらも会話を続ける榊原康、井伊直子両人の前を黒い“オニ”が浮遊して行く。東京丸の内でどうして、と追いかける二人の目の前に、合コンのセッティングをした忠やんと酒ちんがカップ酒を持って現れた。…

    …ホルモー、東京にもあったのか…。ちょっと待て、日本各地にあるということか!?
    お好み焼きとごはんの組み合わせは、私はしませんけどねぇ。

 第六景 長持の恋
 立命館大学の細川珠実は、料理旅館「狐のは」で仲居のバイトをしている。備品を取りに入った蔵の中の長持にあった木の板に、引き込まれるように自分の名前を書いてしまったことから、珠実と「なべ丸」なる人物との文通が始まった。何でもその長持は、織田信長が使っていたという言い伝えがあるとか。なべ丸は織田信長の家臣で、どうやら自分は時代を超えた相手を励まし、励まされしているらしい。…

    …この世界は『鹿男あをによし』と繋がってるのか。
    高村の髪形にそんな伏線があったとは。


 本編よりこっちの方が面白かったかも;
 どの恋も不器用でぎこちなくて、でも微笑ましい。
 でも何か、いくらでも広がって行ってますね。この調子で九州・沖縄から北海道までホルモー合戦になるのかしら、何だか少年ジャンプの漫画のよう(笑)。続編あるのかなぁ。