読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

恋時雨 蘇部健一著 講談社YA!ENTERTAINMENT 2006年

 ネタばれになってる気がします、すみません;

 2005年、21歳の森谷香織は井の頭公園で、親の決めた許婚・速水に襲われている所を、古田祐介と言う青年に助けられた。野暮ったい格好をした祐介は白馬の王子様には見えなかったが、怪我をした祐介を家まで送った際に見た祐介創作の絵本や優しい人柄、祖母が祖父と知り合った切っ掛けとそっくり同じだったことから運命まで感じて、香織は段々彼に惹かれて行く。
 当然面白くない速水。香織と引き離すため祐介を拉致し、変わり者の叔父が開発したと言うタイムマシンで、祐介を無理矢理50年前に送り込んでしまう。
 昭和30年の世界で、祐介はまたしてもそっくりな状況――嫌がる女性が男に襲われている――に出会い、その女性・辻村琴美を救う。琴美は祐介を運命の相手だと思い、婚約者と別れるために自分と駆け落ちしてくれとまで言い出す。何とか彼女をなだめて別れた後、祐介の目の前に老人が現れる。自分は50年後の速水だと名乗り、自分は癌で長くないこと、祐介は実はこの時代に琴美と結ばれていずれ香織の祖父となることを告げ、軍資金を渡して事切れる。
 自分が琴美と結ばれることはもう歴史上の事実なのか、悩む祐介。
 2年後の2007年、今度は香織が祐介を追ってこの時代にやってくる。香織もまた、自分の祖父は祐介なのか疑いながら、祐介への恋心を諦めきれずにいた。…

 どうも名作らしいこの一作、とうとう読んでしまいました。
 なるほど、『バック トゥ ザ フューチャー』だわ。「間違いない!」だの「残念!」だの、今となっては懐かしいギャグ満載。10年後には訳分からなくなってるんじゃないだろうか、「三瓶です」とか、思い出すのに三秒ほどかかってしまいました(笑)。
 ネタとしてはどうしても読めてしまう所もあるんですが、蘇部さんですしねぇ(笑)。羽住都さんの挿絵がいい味出してる作品でした。