読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

星を継ぐもの ジェイムズ・P・ホーガン著/池央耿訳 東京創元社 1980年

 アメリカでの初出は1977年。

 月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行われた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、地球のいかなる人間でもない、ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、五万年以上も前に死んでいたのだ。
 “チャーリー”と名付けられたルナリアン(月世界人)を巡ってあらゆる角度から仮説が立てられる。彼の骨格や細胞から彼の世界の重力や一日の長さ、持っていた手帳から文字や文化、政治的背景、宇宙規模での戦争の様子を明らかになっていく。しかし、一つ謎が解ける度に別の矛盾点が浮かび上がる。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された。中には地球人とは全く違う生物、巨人ガニメアン(ガニメデ人)の死体があった。生きていた時代がまるで違うルナリアンとガニメアン、この二つの種族には何か関連があるのか。ルナリアンと地球人とのあまりにも似すぎている理由は。原子物理学者ヴィクター・ハントはやがて全ての答えを満足させる答えを導き出し、何かと反目しあっていた生物学者ダンチェッカーがその説を補強する。…
(前半部分、中表紙の紹介文をそのまま引用しました。)

 そうか、真紅の宇宙服か。…三倍速いのかな。とか訳のわからない感想は置いといて(苦笑;)。
 北村薫さんが確か『ミステリ12ヶ月』で紹介していた作品。なるほど、推理小説だわ。
 次々判明していく事実。細かいややこしいところは飛ばし読みして(笑)、全て説明がついていくのは快感。しかも最後に「そこまで繋がるのか!」って所まで行くし。
 最初ちょっと読み辛かったのですが、でも満足しました。なるほど、「ジェイムズ・P・ホーガン話題の出世作」だわ。