読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

真夜中の神話 真保裕一著 文藝春秋 2004年

 栂原晃子は仕事にかまけて夫と娘を殺した、と自分を責めていた。熱を出して具合の悪い夫の様子に気付かず、喘息の発作を起こした娘を任せたのだ。結果、病院へ行く途中で二人は事故死してしまう。心の傷が癒えないまま晃子はアニマル・セラピーの研究にのめり込み、ジャカルタへ向かうが、その飛行機が墜落。森に住む少数部族の民に救われる。村で夜毎開かれる宴、そこで唄うまだあどけない少女。晃子は自分の娘と少女を重ね、その歌声に心も体も癒される。ある程度傷が治り村人に別れを告げて街に下りた晃子は、自分を救ってくれた村がその驚異的な治癒力や生命力から「吸血鬼の村」として麓の人々に忌み恐れられていることを知る。折しもその村の出身者や治療を受けた人が心臓に杭を打たれて殺される事件が発生。少女への危険を知らせに、元同僚の桐生、ダーマン神父、記者兼カメラマンと名乗るグッツォーニと晃子は村へ急ぐ。晃子はその少女の歌声に、治療を促すホルモンを分泌させる超音波が含まれていると確信していた。果たして、少女は晃子達の目の前で拉致されてしまう。晃子は部族の少年達と共に少女を追う。…

 いや、とりあえず一旦日本に帰ろうよ、と晃子さんに突っ込んでしまいました(笑)。墜落した飛行機からのただ一人の生還者、親も絶対心配してるから。少女が連れ去られる時、その特殊な声を聞きつけて大量のコウモリが群れ飛んで、それが少女の居場所の目印になります。「…麻酔か何か打てばいいのに」と思ってしまいました。
 話自体は面白かったんですが、突っ込み所も多かったような…(笑)。