読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

マリア様がみてる~イン ライブラリー 今野緒雪著/ひびき玲音イラスト 集英社コバルト文庫 2005年

 「マリみて」シリーズ19冊目。番外編第2弾。ネタばれあります、すみません;
 
『静かなる夜のまぼろし』:蟹名静の二年生のクリスマス・イブを、「マッチ売りの少女」になぞらえた一編。先々代紅薔薇さまもちらっと登場、静の佐藤聖への思いが語られる。
ジョアナ』:学園祭、瞳子の演劇部でのごたごたの詳細。
『チョコレートコート』:『レイニーブルー』の中にあったエピソード、お姉さまに二股をかけられた女の子の話を、お姉さま寧子、妹浅香、もう一人の当事者真純それぞれの立場から。
桜組伝説』:一、三年は李組なのに、何故か二年だけは桜組であることを不思議に思った生徒が、学園祭でその由来の諸説を調べて一冊の本にする。
『図書館の本』:一年生の祝部みきは、憧れの三年生が温室の中でうたた寝している姿に遭遇する。その時三年生が忘れた図書館の本を届けたことから、その本はみきにとって特別な一冊になる。
 後は、薔薇の館で居眠りしていて祥子に置いてきぼりをくらった祐巳が、反対に行方不明になったお姉さまをさがしてあちこちを尋ねて歩く『イン ライブラリー』。

 祐巳の祥子さまへの憧れは、お母さんから受け継いだ二世代に渡るものだったのね~。『チョコレートコート』はもうまるっきり三角関係。こうして書かれると、歯車が掛け違ってしまっただけで、誰も悪くないのに三人とも傷を負ってしまった経過がよくわかる。三奈子さんもいい人に見えるのが不思議(笑)。