読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

龍の子太郎 松谷みよ子著 講談社児童文学創作シリーズ 1979年

 初出は1960年。

 脇の下にうろこの痣があるので龍の子太郎と呼ばれた少年。仲良しになった少女あやが赤鬼に攫われたことを切っ掛けに、あやを救い、その足で行方不明の母親を探す旅に出ます。ばあさまによると、母はお腹が大きい時に山の仕事に出掛け、そのままりゅうになってしまったというのです。途中、てんぐさまから百人力を授かり、赤鬼のいるどんどろ山へ。ところが、その山にもうあやはいませんでした。黒鬼が連れて行ったと言われ、太郎はさらにくろがね山へ。三番勝負に勝って、黒鬼をやっつけます。
 黒鬼は山上の水源を元に、ふもとの村人を苦しめていました。村人は喜び、太郎とあやをもてなします。太郎は白い米のおむすびの美味しさを初めて知るのです。
 ばあさまはじめ、村の人たちに白い飯を食べさせてやりたいと思う太郎。黒鬼から手に入れた白い仔馬にあやを乗せ、故郷まで送らせて、自分は旅を続けます。
 欲張りのにわとり長者の元で稲作をして一年、その家の沼にいた大蛇からりゅうの情報を得て北の湖へ。吹雪に倒れ、それを白い馬に乗ったあやに助けられ、漸く母のいる湖へ辿り着きます。そして、りゅうの母に願うのです。この湖を干して、開墾したいと。貧しい山村で、自分のことしか考えなかった罰としてりゅうになった母は、その考えに協力します。湖を囲む山の一角を切り崩すのです。…

 いつも迷うんだよな、おかあさんが三匹食べたのはヤマメだったっけ、イワナだったっけ、って。イワナでしたね。
 民話、神話、昔話の類は大好きです。『龍の子太郎』も私の小学校の時の愛読書でした。今でも魚が三匹並ぶと「これ全部食べたら竜になるんだよな」と思うほどに。
 久々に読み返したら、ほぼほぼ忘れてて我ながら驚きました。天狗とかにわとり長者とかすっかり抜けてたなぁ。でも大きなおむすびや鯉の味噌汁をたらふく食べた、って所は記憶に鮮明で、自分の食い意地を再認識しましたよ(笑)。
 いくつか伝わる民話を再編集したんだろうな、と今なら分かる作り。でもそれが龍の子太郎の成長にうまく繋がっていて、これっていわば二次創作の上手さなのかも、と思ったり。やっぱり面白かったです。