読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

日本扇の謎 有栖川有栖著 講談社ノベルス 2024年

 社会人アリスシリーズ。
 ネタバレあります、すみません;

 今は亡き日本画家の離れで、密室殺人が起きた。被害者は画商の女性、背中を刺されて亡くなっていたらしい。
 容疑者として挙がったのは、その離れに住んでいた次男 武光颯一。彼は、六年前の家出から半年前に漸く帰って来たばかり、だが帰宅時には記憶喪失になっていた、という稀有な過去を持ち、今また姿を消していた。
 颯一が半年前に姿を現した時の所持品は父の形見の日本扇だけ、今回もその扇が無くなっていたことから、彼は自主的に逃亡したと思われた。どうやって逃げたのか、その方法を探る火村とアリス。だがやがて、颯一の死体が蔵の隠し部屋で見つかり、事態は急変する。
 颯一の名前がマスコミに出たことで、彼の六年間を知る者から連絡が入った。颯一の空白が埋められ、火村は新たな可能性を見出す。颯一はなぜ殺されたのか、死体を隠されたのはどうしてだったのか。…

 う~ん、相変わらず火村とアリスの会話が楽しい。下宿のおばあちゃんも猫も健在で、京都のオーバーツーリズム問題もちらっと書かれます。そうそう、このシリーズ一応世相を反映してるのよねぇ。
 ミステリに関しては、颯一の記憶喪失の理由というのが、ちょっと「…無理がないかい??」という感じで(苦笑;)、でもまぁその辺りが、犯人の動機に結び付いてくる訳ですが。犯人特定の方法は、何となく納得できました。こういう消去法は珍しい気がする。
 クィーンの作品『日本カシドリの秘密』の経緯は初めて知りました。…というか、クィーンはほんの数冊しか読んでないし(爆!) でも長年の疑問「こんな極東の小国を知ってるの? しかも題材にしてるの??」が解けてよかったです。やっぱり相手にされてなかったのね(←こらこら;)