海外でも大人気、Instagramのフォロワー数350万(2022年2月現在)のミニチュア写真家・見立て作家 田中達也による初めての絵本。
身近なものをミニチュアの視点で見立てたユーモアあふれる作品を毎日発表している田中達也が、子どもたちに向けて絵本を描きおろしました。
分解された状態の日用品。それをミニチュアの作業員たちが、せっせと組み立てます。分解されたパーツの状態だと何か分からなかったけれど、完成するにつれて、それが何なのか分かってきます。組み立てられて完成した日用品は、ミニチュア世界でいったいどんなふうに使われるのでしょうか。
プラスチック片ふたつと金属製のリングは、組み立てられて洗濯ばさみになりました。そして、洗濯ばさみはブランコに!
「組み立て」と「見立て」で繰り広げられるミニチュア世界に目が釘付けになること間違いなし。声が聞こえてきそうな人々たちの姿も見どころです。隅々までたのしめて、繰り返し読むたびに新しい発見があります。
身近な日用品が別のものに見えてくる驚きと面白さにあふれた写真絵本。子どもから大人までたのしめます。 (紹介文より)
う~ん、楽しい。
これ、どういう順序で作成したのか、多分完成品から崩していったというか、後ろのページの作品から出来上がってるんだろうな。私はそういう前もって段取りして、というのが苦手なので、整理された思考が羨ましい。「絵本を作り上げる」メタ構造も加わって、全てが一堂に会する最終ページに歓声を上げてしまう。奥付には現場監督であろう作者がいるし、裏表紙では職人さんたちがセロテープカッターを飲食店のカウンターに見立てて打ち上げしてるし(作者も加わってる・笑)。
いくら見ても飽きない、自然に頬が緩んでしまう。隅から隅まで楽しい本でした。