読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

下町ロケット ゴースト 池井戸潤著 小学館 2018年

 『下町ロケット』シリーズ3作目。
 ネタばれあります、すみません;

 ふりかかる幾多の困難や倒産の危機。佃航平率いる下町の中小企業・佃製作所は、仕事への熱い情熱と優れた技術力を武器に、それらを乗り越えてきた。しかし、佃製作所の前にかつてない壁が立ちはだかる。
 同社技術力の象徴ともいえる大型ロケットエンジン部品の発注元、帝国重工の思わぬ業績不振。帝国重工はロケット事業からの撤退を決めた。主要取引先ヤマタニからは技術力より価格を取るという非情な通告を受け、さらに佃の右腕にして、信頼を置く番頭・殿村は、実家の農業を継ぐと佃製作所を退職する。
 絶体絶命のピンチに、追い詰められた佃が打開策として打ち出したのは、新規事業であった。トランスミッションの開発に手を着けようとして、伝手を辿ったのがベンチャー企業のギアゴースト。社長の伊丹、副社長で技術者の島津が帝国重工を辞めて興した会社だったが、そこがケーマシナリーという会社から、特許侵害として莫大な使用料を請求される。
 伊丹は融資先を探し、佃製作所を頼って来た。弁護士の神谷も交えての対策検討の中、島津の一言からケーマシナリーの訴訟無効、引いては弁護士中川の悪意や末長の背信が明らかとなる。
 漸く危機を脱したギアゴーストは、だが、佃製作所と手を組むことはなかった。島津は佃に、ギアゴーストはダイダロス資本提携することになったと告げる。伊丹には帝国重工に勤めていた頃、ダイダロスの社長 重田を足切りし、結局 自らもリストラされた過去があった。重田から帝国重工への復讐を打診され、伊丹はそちらへと足を踏み出す。…   (出版社紹介文に付け足しました)

 やっぱり安泰のない佃製作所、相変わらずの災難続きです。でも今回のメインはギアゴーストでしたね~。ハッピーエンドになることは分かっているので(←おい)、気になるのはどうやってこの災厄を切り抜けて相手をぎゃふんと言わせるのか、ということ。神谷弁護士 頼りになるなぁかっこいい、佃社長も粘り強いぜ! …と思ってたら。
 伊丹社長がダークサイドに堕ちてしまいました。次作の『ヤタガラス』とはニコイチのお話なのね、手を出し始めたトランスミッションだの農業機械だのの詳細はそちらに書かれるようです。伊丹社長、光の方に上がっておいで~。悪い人じゃないから改心しますように(笑)。