読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ラヴ・レターズ A.R.ガーニー作/青井陽治訳 劇書房 1990年

 朗読劇の脚本。アメリカでの出版は1989年。
 50年間におよぶ長い時間に 一組の男女の間を行き来したラヴ・レターズ。
 ネタばれになってるかも、すみません;

 2年生の始業式の日、オズの国の王女様のように教室に入ってきたメリッサ。アンディーは彼女の誕生パーティーにお呼ばれされて、『さまよえるオズの王女』の絵本を贈る。たがいに好意を抱きながら、アンディーは男子校へ、メリッサは女子高へ進学。
 恋の駆け引きは呼び合いすれ違い、結局アンディーは優等生の道をまっしぐら、海軍入隊後 上院議員まで上り詰めた。傍らには美しい妻と優秀な息子たち、一方メリッサは新進気鋭の芸術家として認められ、夫も子供も得たものの、強い感情に揺さぶられる生涯を送ることになる。その間もずっと、二人の文通は続いていた。…

 この朗読劇、絶えずどこかで上演されてる気がするなぁ、と思って借りてみた一冊。
 横書きなんで驚きました。海外の脚本の構成をそのまま持ってきたのかしら??
 …さて、これは、メリッサをどのくらい愛らしく演じられるかがカギだろうなぁ。アンディを振り回すメリッサ、自分自身で持て余すほどの感情の振れ。残念ながら私には  メリッサはあまり魅力的に見えず(これは私個人の資質か、男女の差なのか、民族性の違いなのか)、こりゃかなわんなぁ、と思ってしまってたので、アンディがニューヨークに飛んであんなことになった時には「え、アンディ、え???」と本気で目を剝きました(笑)。…でもそうか、アンディも手紙は出し続けてたんだもんなぁ。
 こういうエキセントリックな役柄は女性が担うんだな。これ男女逆転したらどういう風になるのかな。良妻賢母を絵に描いたような女性と、芸術家肌で我がままで、でも才能に溢れた男性。男性が女性に 僕には君しかいないんだ、と熱烈に迫る、でも自分からは行かない、「来てくれ」って言う。…かなりズルくないか?(苦笑;)
 実際に上演を見てみないと分からないんだろうな、と当たり前の結論に至りました。…うぬぅ。