ミステリー、ファンタジー、ホラー、青春小説、SF……多彩なジャンルを縦横無尽に越境し、幅広い年代から愛される恩田陸の作品世界を徹底特集。
書き下ろし小説、未収録エッセイ他収録。 (出版社HPより)
恩田陸作家生活30年を記念したムック本。
これは楽しい。寄稿、対談、書評、恩田陸が選ぶ年間ベストブック&フィルム等々、丁寧に読みたいものがてんこ盛りに詰まってる。
特に楽しかったのが「恩田陸が大森望と全小説を振り返る」ロングインタビューでした。大森さんが『六番目の小夜子』を最初に読んだ人だったとは…! いや、何しろ70冊ですよ、各話について当時のエピソードを語って下さってるのが何とも嬉しい。各出版社に「プロット発表大会」開催したとか、そこで披露したプロットでまだ書かれてない作品があるとか(…!)。内容についても触れられているので、そうそう、こんな話だったよ、と懐かしかったり。いや、そもそも巻末に全作品そっくり紹介されてるんですが(愛情たっぷり! 『木曜組曲』のナスとトマトのパスタのくだりを入れる所が何とも!)、忘れてるのも多々あったりするので。(←おい;)
大塚英志さんとの対談も面白かった。私も兄の少年まんがから入ったクチなので「ストーリー性重視」派だったんだよ、「乙女ちっく」は駄目だったんだよなぁ。「24年組」と上野千鶴子さんが同世代、って指摘は目から鱗、でした。
オープン・エンドと呼ばれる物語についても話されていて、しかしなぁ、これが許されるのは私の中では恩田さんだけだよ、と思ったり。ちゃんと結末がついた話の方がそりゃいいですよ、私がそれでも受け入れているのは諦めの境地ないまぜのファン心理からですよ(苦笑;)。
ファン必読の一冊、ってのは確かにそうかも。自分と恩田さんとの出会いも思い出しました。ふふふ、私新潮文庫ファンタジー・ノベルシリーズ版の『六番目の小夜子』持ってます(←自慢・笑)。
まだ書かれてない物語、楽しみにしてます。